第七講 レトラからの出方


"Harmie何だって? Edixa felirフェリーサがca tejiest居なくなった?"


 浅上は大男を見上げて、そう答えた。

 彼の前には筋肉ムキムキマッチョマンの変態……ではないが、そんな感じのレシェールが立っている。フェリーサが居なくなって調子が狂ったのだろうか。いつもとは違う彼の不安げな表情が浅上にシリアスな状況を伝えていた。


"Jaああ, edixu ci ystしかもアイツ mea ode afeneljrfaレトラの外に上着をeski retla落としてたんだよ."

"cirla,マジかよ"


 浅上はこの世界の想像者として、不甲斐ない思いをしていた。果たして、フェリーサをそこまでバカに作り上げただろうか。確かに天真爛漫な娘――ロリババアだが――にしたはしたが、上着を落としてレトラの外にまで出て行き失踪するなど不測の事態だった。

 脳裏に"SyntaxError: unexpectedなんたら"とエラーログが出ているようだ。


"Malそれで, co karx俺にも celdino melferto手伝って欲しいって mi'st at話か?"

"Jaああ, jexi'ertその通りだ."

"Corlnもちろん jeteson tydiestすぐ行こう."


 浅上がそう快諾したのには、彼なりの自負が理由だった。この世界、そして設定を作ったのは自分である。ならば、今予期しないことが発生しないことが起こっていたのだとしても、ある程度の予測は出来るはずだと、そう思っていたのだった。


"harmue co xel最後に見たのは ci fal lesbackil何処だったんだ?"

"Ers ipeiccal共同農場 cierjustelenjでだな. La lex lerそれ以来 ci'd jexerrt消息が掴 petul niv misse'lめていない."

"Ete'd retla他の市民はver xel niv見ていなかったのか?"


 レシェールたちはレトラへの避難民ではあるものの、どう考えても市民が一人も見かけなかったというのは考えづらい。

 誰かが見ているはずだ――そう思っていたが、レシェールは首を振った。


"Nivいや, fav xel niv dea誰も見てないんだ."

"hmふむ......"


 不思議な話だった。レトラは翠が浅上を追いかけ回せるほどの広さはある町だ。それなのに市民が一人も見かけなかったというのはおかしな話である。

 確かフェリーサはここの元からの住民ではなかったか。では、顔見知りも多いはずだし、そうでなくても姿が目に入れば分かりやすい容姿をしている。


「誰にも見られずにレトラから出る方法……」


 車を使うのはありえない。この時代のユエスレオネは内戦直後だ。デュインを得たおかげで石油の生産量は増えたのだが、それが即ち自動車社会の成立に繋がったわけではない。

 つまりどういうことかというと、そう簡単に市民が車を使えるわけがないのだ。政府関係者が車を使って、フェリーサを拉致したのだとしたら目的が分からない。


「なんだか、下手なミステリーみたいになってきたな」


 浅上は顎をさすりながら、そんなことを考えていたのであった。

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今さら、いせにほの一話からシャリヤさんがリパライン語を解説してくれるわけがない!? Fafs F. Sashimi @Fafs_falira

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