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概要
そこに人生の一瞬があるのだから、手紙も一つの本なのだろう
旅の過程で増えた荷物が、肩紐で重さを主張する。目の前にはおそらく最後の目的地がある村。小さいらしいけれど知らない場所なわけだから、最初に観光案内所を訪れることにした。
天幕に入って一番に目の合った少年に声をかける。片手には紫色の果物の砂糖漬けのようなものを載せた白パン、反対には青い背表紙の分厚い本。橙色の彼は慌ててパンを口いっぱいに詰め込み本を閉じて、人当たりの良さそうな笑顔を浮かべてみせた。
「ハルブック村へようこそ、お兄さん」
天幕に入って一番に目の合った少年に声をかける。片手には紫色の果物の砂糖漬けのようなものを載せた白パン、反対には青い背表紙の分厚い本。橙色の彼は慌ててパンを口いっぱいに詰め込み本を閉じて、人当たりの良さそうな笑顔を浮かべてみせた。
「ハルブック村へようこそ、お兄さん」
送り先間違えてません?ここで合ってます?
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