生物が繁栄するためにカラダとカラダを接触させるようDNAレベルで書き込まれた私たち。それを前提として作られた社会の中、そうすることのできない苦しみと、それを友としながら前を向いて歩こうとする一人の女性の心に共感しました。また、得てして奇異の目で見られかねないそんなテーマをできる限り正直に書き上げられた意志に敬意を表したいです。
文章からも読み手に対して真摯でありたいという気持ちが伝わってきて感動しました。僕も生きている中様々な人に出会いますが、その人たちのことを頭から拒否したりせず、できる限りで理解しようという姿勢を持ちたいと思います。
これからもご活躍期待しています。がんばって下さい。
「いい人でよかったね、とりあえず付き合ってみたら?」
「恋人いないの?可愛いのにもったいない」
「あなたも早く幸せになってね」
それがたとえ愛を込めて紡がれた言葉だったとしても、喜んで受け取れる人ばかりではありません。
マイノリティの抱える苦しみを、思い出したくもないであろう言葉を、繕うことなく吐き出されたエッセイです。
もし恋愛のない世界がマジョリティだったなら、作者様もここまで葛藤することはなかったのでしょう。それを「異常」と察知した周りの人が、好奇心で押し付ける「普通」の価値観がグロテスクでした。
わたしたちの周りにいる「理想が高い」と見える人も、もしかしたらひとつふたつ心になにか抱えているのかもしれないですね。
ところで文章は言葉選びがお上手で、詰まるところなく一気に読めました!