アレクサは、どうしたい?

このキーワードと共に、殺戮兵器のパーツであるアレクサの人生を追体験する。

出会いと別れ。
人との交流によって、心のないアレクサは、感じれないのではあるが、確かに現実を受け止めて生きていく。

そうして、彼女が最後に辿り着いた選択に、『涙』を流すのは私だけではないはずだ。


SFではあるが、御伽噺のような牧歌的な語りで読みやすく、心情に深く没入出来る作者の筆力は非常に巧みで、とても真似できないと感じた。
また、戦闘シーンや細かな設定等の余分なものが一切ないのにも関わらず、この世界観を理解させ、空想させるのはSFを読ませ、書く者の素晴らしい手本になると思わせた。

SF好き、純文学好き、どんな方に読まれても楽しめる傑作です。

興味のある方は、是非一読を。