緑の巨人
バブみ道日丿宮組
お題:バイオ巨人 制限時間:15分
緑の巨人
巨大なゲル状な物体……緑の巨人が遠くの道路を徘徊してた。表面は太陽に当てられてて、若干透明だった。
「おぉーーー」「なんだあれ」「なにかの撮影とか?」
様々な声が私がいる橋の上で生まれた。
逃げようだなんて思う人が一人もいないことに恐怖した。
この人たち、宇宙人が攻めてきても驚かないんだろうか。
まぁ……逃げてないで写メ撮ってる私にいえることじゃないのは確かだ。
「……」
数秒、数分が経ち、巨人は近づいてくる。
私はさすがにやばいとその場から離れることを決意するが、
「……くっ」
橋の上は人でごった返してて、駅に向かうのは大変そうだった。
「おい、みろよ! ビル壊してる!?」「いや、溶かしてるんだ!」「やばいな!?」
やばいのはあなたたちでしょ。どうして逃げようとしないの?
ゲル状の巨人……がバイオ兵器かもしれないのに。
もしそういうことなら、逃げるのはもう遅いかもしれない。
あれだけの巨大な生物?だ。空気感染させるにはもう十分なほどに外気に触れてる。その空気を吸ってるはず私たちに異常がないのはおかしなところだ。
「ど、どいて……ください」
混乱が生まれる前にこの場を去らなくちゃ、電車に乗って……学校に向かえば、きっとあの巨人も追いかけてこない。
もっとも……学校の方に巨人がいないとは言い切れない。
「……はぁ」
数分もみくちゃにされながら、なんとか橋を超えて、駅前へとたどり着くことができた。
通行人はみんな心を踊らせる少年のような顔をして、橋へと向かってく。
誰一人として反対側(駅方面)に行く人はいない。
もしかしたら、電車の中も空いてるかもしれない。
そんな甘い考えはすぐに消えた。
満員につぐ満員。
乗車率160%ぐらいの人が電車の中にいた。
彼らに巨人の話をしたら、外に出ていってくれないだろうか。
「……」
そんな度胸などなく、私は乗車率を1%あげた。
緑の巨人 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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