無事だよん

「ゴブリンくーん、どこにいるんだーい」


 薬草をプチプチ抜きながら、森の浅い所を歩き回る。今の所の成果は、ゴブリン8匹、薬草70束。ゴブくん意外といないねぇ。


「お?足跡発見!数は5かな?」


 見つけた足跡を辿る。

 5匹いてもあと2匹足りないだよなぁ。もっといてもいいだろ!!


 足跡を辿っていくと、ゴブリン集団の背中が見えた。


「めっけ!」


 叫ぶと同時、5発《魔弾》を撃つ。5匹全ての頭に、風穴が開いた。


「よーしあと2匹……あれ?集落ある?」


 近づいて討伐証明箇所を採ろうとして近づいたら、大勢の子供くらいの大きさの人型が踏み慣らしたような痕跡があった。


「おおーこりゃ勝った!」


 追加でゴブリン討伐の依頼票取ってやろー!いぇーいこれでランク上げられるー!






「おおー、大きいなー」


 しっかりとした作りの小屋が、見えるだけでも十以上はならんでる。エンペラーゴブリン居そう。


「うーん、規模とか調べて逃がさないようにするの面倒だな…せや!結界張ろ!」


 説明しよう!《結界》とは、無属性魔力を使う魔法、通称無属性魔法の一つである!仕組みは魔力を固めて不可視の壁を自由な形で作るもの。魔力を使えば使うほど硬く、もしくは大きくできるぞ!


「《結界》」


 帰ってくるゴブ達のために外から入れるようにした。逆に中からは出られんけどな!


「たのもー!!!」


 《魔弾》を連射しながらカチコミをかます。

 あちこちからゴブリン達の声が上がって、続々と現れてくる。


「ヒャッハー!ぶっ飛ばしたらぁ!!」


 それで昇格じゃあ!!







「いいですか?無茶はしてはいけないのですよ?聞いていますか?」


「無茶ではない…」

「危険なことはお控えください。そもそもですね、そういう大規模モンスターを見つけたらまずは報告しなければならないのです。なんですか?『ゴブリンの集落があったから殲滅しました、依頼書あと四十二枚ください』って…」


「エンペラー程度なら飽きるくらい倒してる…」

「危険なのでやめてください。命は一つしかないのですよ?………はい、ランク昇格おめでとうございます」


 説教しながらも仕事を完璧にこなす…流石です。


「わーいありがとうございますー!」

「次同じような事をしたら三時間は覚悟してくださいね」


 脅しもとい警告をした受付嬢さんからFからDの文字に変わったカードと、魔石と依頼達成分のお金を受け取った。

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破壊の魔砲使い 不定形 @0557

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