1話:キャラメイクのお時間ですよッ!

 ……意識が覚醒する。目を覚ますとそこは当たり一面美しい花が咲き誇る場所だった。

 しばらくこの光景にみとれていると、空からなにかが降ってきた。


『いてて……バサーク・オンラインへようこそ! 私はプレイヤーナビゲートマスコットのナビィリスなのです!』

「あら可愛い」


 落ちてきたのは、可愛らしい姿をしたロリっ娘でした。


『えへへ〜照れるのです! ここはキャラクター作成をする場所なのです!』


 NPCと会話までできるなんて完璧かよ、化学の発展ってすげーなオイ。

 ……って感心してる場合じゃないな。


「じゃあ、さっそくお願いできる?」

『はいっ、なのです! それではこちらにどうぞ!』


 そう案内された場所には大理石のようなもので出来た台座に半透明なキーボードとウィンドウが浮いていた。


『ではまずは、プレイヤーネームを打ち込んでください!』


 プレイヤーネームか。現実の名前はやめといたほうがいいって聞くし……誕生日でいっか。


「九月七日で……『クーナ』うん。これにしよう」

『クーナ様ですね? 分かりました! では次に職業を一つ、使用武器を選択してください!』


 ナビィリスがそう言うと画面が切り替わり職業選択画面、武器選択画面の二つが現れた。


 ふむふむ、はむはむ……いや、おおすぎないか? 

 職業だけで五十数種類、武器に関しては数百種類を超えてるぞ!?

 だがしかし! こんなこともあろうかと事前に予習済みなのさ! 

 攻略サイトワ〇ップ最強ビルドによると火力ブッパがおすすめってかいてあったからな!


「職業は『戦士』で、武器は火力が一番高い『ハルバート』でいいか!」


『では、スキルポイントは――』

「当然筋力に全部だ!」


 火力だ。火力は全てを解決する! 


――――――――――


【名前】

 クーナ

【ステータス】

 Lv1

 HP100/100

 MP100/100

 筋力:100 

 防御:0 

 知力:0 

 敏捷:0 

 幸運:0

【スキル】


――――――――――


『では最後にキャラクターの作成をしましょう! 現実のお顔をベースに様々な姿を作ることが出来ますよ!』


 身長、体重、性別、スリーサイズにエトラセラ……

 うーむ、設定項目が多い! 


「細かい設定は苦手だしな、うん。まかせた!」


 俺は考えるのをやめた。


『まかせられたのです! どんな姿になるのかは着いてからのお楽しみに! それではクーナ様、良きバサークライフを!』


 ナビィリスが手を振る光景を後に俺の意識はまたしても闇の中へと溶けていくのであった――。 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

バサーク・オンライン 〜脳筋プレイヤーが成り上がるようです〜 語り人 @illusion97

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ