少年と叔母の友情が呉の一夏を背景に綴られる帰省譚。なだらかな感動です。

「……じいちゃんとばあちゃんも、僕がそう思ってるの、わかっちゃうかな?」

「ううん、大丈夫と思うよ。由美さん──翔くんのお母さんくらいじゃないかねぇ、わかっとるの。徹はその辺ニブいけぇ」

 透子さんが麦茶を飲んで、僕みたいにしかめ面をした。透子さんと僕は、やっぱり少し似ている。        
                               (本文より)

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