概要
私には力がある。ひとを殺せる力だ。
名越清子が口から発した言葉は現実になる。
清子は自らの言霊によって、友人を殺してしまった過去がトラウマとなっていた。
その日から自らの声を捨て去って生きてきた。一言も発することなく。
※この物語はフィクションです。また暴力表現、いじめ描写もあるのでお気を付けください。
清子は自らの言霊によって、友人を殺してしまった過去がトラウマとなっていた。
その日から自らの声を捨て去って生きてきた。一言も発することなく。
※この物語はフィクションです。また暴力表現、いじめ描写もあるのでお気を付けください。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!思春期特有の自意識の暴走を、そのまま脳に流し込まれる快楽
発した言葉が現実のものとなる〝言霊〟の力によって、大事な友人を殺めてしまった少女が、それ以降声を捨てて生きるお話。
身に余る力を持ってしまった人の悲哀を描いた物語。もしくは、思春期特有の肥大化した自意識に振り回される人のお話です。
一人称体ならではの書き方、いわゆる「信用できない語り手」によるミスリーディング。どっちが正解か訝りながら読み進めていく、その感覚そのものが楽しい作品でした。
手段としてのミスリーディングではなく、それ自体にドラマ性があることの面白み。
特筆すべきはやはり主人公の内面、溢れ出る自意識の痛々しさです。
世に言う厨二病、思春期年代に特有の、後々思い返すと…続きを読む