妹と行く!第3王子のクーデター
@Tatsuki1999JP
第1話 もう1人の王位継承者
俺は第3王子であるがこの国ガトレイア王国の国王になりたいと小さい時からずっと思っていた。俺は3人いる兄弟の中で一番魔法の才能に長けている。それに勉強だって他の兄弟達よりもできたし体力だってある。
国王にふさわしいのは俺だと周りのメイド達や貴族たちからもそう言われていた。
だから俺は小さい時からずっと俺が王になると思っていた。
しかし父である国王レファリオスは第ニ王子のレイアルを国王にすると正式に発表した。
まぁ才能面で見ればレイアルより俺なのだが俺の思想が父や貴族たちと合わなかった。
この国は目の色で階級が決まる。それはこの国に限ったことではなくこの世界全てに共通する決まりでもある。王族は赤い目をしており、貴族は青い目、平民たちは緑、黄色、黒の三色、そして白色の目をした者は奴隷としてこの世界では階級が決まっている。
それは何故か、この世界には魔法が存在しており目の色で魔法の使える範囲が変わる。
平民たちは初級から中級の魔法までが使え、貴族になると上級魔法、王族の俺たちは神級と呼ばれる最上位の魔法まで使うことができる。奴隷の身分である白い目をした者たちは魔法を使うことができない。
この世界では200年ほど前に魔王と人とで大戦が起き、強い魔法を使える者たちが活躍し魔王を討伐した。
この時魔王を倒した英雄とされた者たちが後に国を作り差別化を図るために目の色で階級制度を設けたのが始まりである。
俺は王になったらこの目の色で階級を決める制度をなくし差別を取り払い平民と貴族との差を無くそうと密かに考えていた。
この事は第一王子である兄のアドネにしか伝えていなかった。俺と兄アドネとの関係は子供の時からとても良く魔法の修行や勉強、遊びの時などいつも一緒で王位継承権の争いをしている間柄ではあったが信頼出来ると俺は判断しこの秘密をアドネにだけ伝えていた。
兄のアドネもこの計画を支持してくれてアドネか俺が王になればこの計画を実行しようと少しずつ準備をしていた。
しかしこの秘密の計画が貴族たちや父である王にバレたのである。
父や貴族たちはこの国をこのまま維持することを重視しており平民や奴隷たちのことなど考えていない。
今のこの国の国家体制を根本から覆そうとしている俺やアドネを国王に推薦するものなど1人も出ず国王は第二王子のレイアルに決まった。
もちろん俺はアドネがこの秘密を漏らしたのだと考えアドネを問い詰めたがどうやらアドネは誰にも伝えておらずアドネも秘密を漏らしたのが俺だと考えていたらしい。
まぁ王位継承権を争ってはいるが俺もアドネも2人共を貶めるような自滅行為をするわけが無いと分かってはいたが2人だけの秘密で周りのメイドや貴族たちには伝えていなかった。
バレた原因はすぐに分かった。どうやら俺とアドネが話をしているのをこっそり第二王子のレイアルが聞いていたらしい。
俺たち2人は盗み聞きされない様話し合っている時は部屋に魔法で防壁を貼り聞こえない様にしていた。
第二王子の兄レイアルは物静かで毎日王城の図書室で本を読んでおり俺たちもそんなに警戒していなかった、
それにレイアルも計画に入れてしまえば3人誰かが王になってもこの国は大きく変わり民たちが差別を気にせず暮らせる国が作れると思っていた。
しかし俺たちはレイアルを甘くみすぎていた。
俺とアドネは差別反対派だったがレイアルは差別賛成派、今の父や貴族たちと同じ考えを持っていた。
王城の図書室には王家や貴族たちの輝かしい歴史が綴られた本が多く俺とアドネはつまらなくて図書室にはあまり行かなかったがレイアルはその書物をずっと読んでいた。
その時に気づくべきだったのだが俺たちは図書室に行かなかった為そう言う本がばかりであるという事に気付かず、先に潰しておくべき相手を野放しにしていたのが運の尽きで同じ赤眼であるレイアルはどうにか俺たちの防壁を掻い潜り俺たちの話を盗み聞きし、そのことを父や貴族たちに話した。
この計画を知った父や貴族たちは俺たちを王にする事はなかった。
王となったレイアルは第一王子であったアドネを200年前の魔王との戦争で生き残った魔族の討伐を命じ国の北方、過去に魔王が支配していた土地にアドネを追いやった。
アドネは俺にこの国を平和な国にしてくれと望みを託して北方に行ってしまった。
一ヶ月後、アドネが戦死したと知らせが届き俺はレイアルに対しての恨みと最愛の兄を失った悲しみで失意に暮れていた。
そんな時、レイアルは俺に対してアドネと同じ様に俺を魔族討伐に行けと命令してきた。
北方に遠征するのは1週間後、正直俺は最愛の兄も死んで王位も取れず目的を失ってしまった事で兄と同じ所で死のうと考えていた。
しかし最後に変えられなかったこの国を見て回ろうと王城を抜け出して城下町に行くことにした。
城下町は主に三つの区画に分かれている、貴族たちが生活する王城周辺の貴族街、その周りに平民や商人が暮らす平民街、そしてそれを取り囲む奴隷たちや移民たちが住む貧民街と主に三つの区画でこの町は形成されている。区画ごとに高い壁が作られており城塞都市としてこの国は200年の間他国に攻められる事はなく強固な守りを維持している。
俺は3日に分けてこの国を見て回った。
1日目に貴族街、2日目に平民街、3日目に貧民街と。
この国はそれだけ広く1日では見てまわれなかったからだ。
日を追うごとにどんどん優雅や清潔さは失われていき3日目の貧民街は酷いとしか言えない状態だった。
道はある程度舗装されてはいるが所々でひび割れが起きており道の両端の家もボロく玉の目にはあまり精気を感じられなかった。
貴族街や平民街では俺の目を見るなり頭を下げてきた者たちは多くいたが貧民街では頭を下げる者はおらず逆に睨まれる始末だった。
俺が王になっていればこの者たちも救われたはずだと申し訳なさを感じながら人気のない貧民街を歩いていると前から10歳ほどの少女が歩いてくるのが見えた。
その子は白色の髪をしており目を黒い布で覆っていて手と足に鎖が付いていた。
しかし身に纏っている服装は貴族のものの様に綺麗で清潔だった。
その子は足枷のせいでふらふらと歩いており、よろけたのか俺にぶつかって転んでしまった。
「ごめんなさい。」
少女は俺に向かって謝ってきた。
しかし少女は目を黒い布で覆っているはずなのに俺の目を見て謝ってきたのだ。
何故か目があったと感じ取れた。
「俺は大丈夫だよ。君は?」
俺がそう言うと貧民街に合わない少女は俺の目を見て
「どうして王族のあなたがここに?」
それを聞いた時この子は目が見えているのだと分かった。黒い布は魔法の布で透けて見えているのだとそう思った。
「散歩だよ。散歩。君こそここで何をしているの?ここは貧民街だよ?もしかして誰かに連らさられて来たとか?」
この少女は服装からして貧民街の子ではない。それに手足に手錠や足枷などが付いている為連れ去られてきたと考えたのだ。
少女が俺の出した質問に応えようとした時
俺と少女を武装した者たちが取り囲んだ。
その取り囲んできた連中の中から1人、リーダー格の緑眼の奴が話しかけてきた。
「その子を渡してくれませんか?王子様」
そいつらは身なりはバラバラそして武装している。武装しているという事はつまり魔法が使えないか使えても低級魔法しか使えない奴らと言う事。人数は10人以上一人一人の目を見る余裕なんてないから武装している事で大体の敵の想定をする。どうらやこの子目当ての盗賊連中らしい。
「何故この子なんだい?俺を捕まえれば国から一生楽して暮らせるだけの身代金を要求出来ると思うけど?」
まぁ俺を捕まえても今の王はレイアルだしどうせ身代金要求しても一銭も出さずに俺を見殺しにするだろうなぁなんて思っていたら。
「赤眼を相手にできるほど俺らも馬鹿じゃないんでね。そのお貴族様の少女誘拐して身代金を要求する方が安全でしょう。」
まぁそのとうりだな。俺相手に勝てるわけないだろうし。と言うか俺がこの子をはいどうぞと差し出すと思っているのか疑問だし何故このタイミングで出てきなのか謎でしかない。
もっと俺がさった後や俺と出会う前に攫えばいいのに何故このタイミングなのか。
もしかして、レイアルが何か企んでいて俺はそれにハマった可能性があるのか。
色々思考してはみたがまぁこいつらを倒して情報を吐かせればいいかと結論を出した。
「悪いね。この子を渡すつもりはない。この子を攫いたければ俺と一戦交えな?」
「さすがは優しき王子様。」
そう言って賊のリーダーは身構えてきた。
さっきやり合わないと言ったのは嘘か?
まぁ売り言葉に買い言葉か。
どうするべきか。俺でも少女を守りながら10人以上とやりあうのはちょっと不安だな。
なんせ訓練はしてきたが実戦はしてないからな。
取り敢えず先制攻撃して何人か削るのが一番安全だと思い魔法を使おうとした時、俺の後ろ側にいた敵が当然次々と倒れていった。
「王子〜こんな所にいたんですね。探しましたよ〜。」
後ろを見ると俺の世話をしているメイドが2人立っていた。
王城に住んでいるメイド達は皆いざとなれば主人を守る盾や矛として機能する様に訓練されている。
護身術や暗殺術を極めた2人は肉体戦なら俺を圧倒している。化け物だ。目にも留まらぬ速さで盗賊達を気絶させていった。何か加勢しようかなと考えたがもうすでに全員気絶させられた後だった。
「お城に帰りますよ王子〜。王が3日連続で城を抜け出すから逃げたんじゃないかって心配しておられますよ〜。」
「そうです王子様。貴方はもうすぐ魔族討伐に行かないといけないのですから遠征の準備をお願いします。」
おっとり口調のメイドはレース。しっかりした口調メイドはレーナ。2人は双子の姉妹で目の色は青。黒髪の長さも顔も身長もほとんど一緒だが胸はレースの方が大きいな。こんなこと言ったらレーナには殺される。あと声と口調も違うからこの3つだけで俺はこの2人を見分けている。
「その子〜。どうするんですか〜?」
レースが助けた少女を指さして俺に尋ねてきた。
「取り敢えず親が見つかるまでは俺が預かるよ。多分貴族の子だと思うし遠征までには親が見つかるだろうしね。」
俺がそう言うと少女が
「私、貴族じゃないです。」
そう言って目を隠していた黒い布を取った。
少女の目はピンク色をしていた。
つまり王族と奴隷との混血であると言う証だった。
目の色は受け継ぐ色の血が濃いほどその濃い方の色になる。しかし稀に中間の色で止まる人も存在する。
同じ階級の者であれば色が半分でも問題はないが貴族と平民、平民と奴隷なんかはどちらの階級に属するかで裁判が開かれたりするほどに深刻な問題なのである。ましてや王族と奴隷の子であるなど大問題である。俺は正直ピンク色の瞳を持つ人間を見たことがなかったので少女の目を見た時一瞬王族の子つまり兄妹なのだと分かった。
「王子。この子は連れて行けません。もしこの子が王族と奴隷の子であると現王であるレイアス様に知られれば大問題に発展します。あの方は奴隷を心底嫌っておいでですから。」
レーナはそう俺に告げた。しかしこの子をこのまま放置してどうなる?さっきみたいに族が連れ去ってこの好みに危険が及ぶ。
「あたらめて聞くけど君はここで何していたの?」
誰の子だ?という考えは一旦置いておいてこの子が何故ここにいたのか、それが今一番優先される事だ。
「お母さんと一緒にこの道の先にあるレンガの家に住んでいたの。でも急にさっきの人達が来て私を連れて行こうとしてからなんとか逃げ出してきたの。だから私家に帰らないと。」
「レーナ。この子の家に先に行って現状を把握してこい。」
「かしこまりました。王子」
嫌な予感がした。こいつらの武装した盗賊の中に血のついた武器を持った奴がいた。俺が思うにこの子の母親はもう…。
数分してレーナが戻ってきた。
「確認してきました。」
レーナは俺にだけ魔法を利用した念話をしてきた。この子に聞かれたくない事があった。つまり俺の予想は正しいのだろう。
話を聞くと案の定この子の母親は亡くなっていた。
「まだ名前を聞いていなかったね。君の名前はなんていうの?」
「私の名前はミルカ。王子様のお名前は?」
「あぁ俺の名前はシュウラだよ。シュウラ・アバンダリア ガトレイア 普通にシュウラと呼んで欲しいミルカ」
俺の名前を聞いたミルカはこくりと頷いた。
「王子〜、この子連れて帰るおつもりですか〜?」
レースはそう言って気絶した盗賊を無理やり起こして情報を書き出し終えたのかミルカを抱き抱えた。連れて帰る気満々だ。
「ミルカ、取り敢えずまた目を黒い布で覆っていて欲しいやっぱり君の目は見られるとあまり良くないからね。」
俺はミルカにそう告げるとミルカが布で目を覆うまで待って王城へと帰ることにした。
王城に帰る頃には日も落ち夜になっていた。城の門に着くと何故かレイアルが出迎えてきた。
「シュウラお帰り。街の様子はどうだったかな?」
「いつも通りだったよ。これで俺もこの国は最後だからね最後ぐらいゆっくり街の様子を見ても問題ないだろう?」
レースが盗賊から書き出した情報はあまり重要な情報はなくレイアルが仕組んだ罠かどうかまでは分からなかったが俺はどうせ魔族討伐に行って死ぬ定めだから今更俺に罠を仕掛けるはずがない。だとすると狙いは俺ではなくミルカだ。
俺は正門から帰ってきたがレースとレーナには裏門へと行かせた。あっちはメイド専用。
俺は1人で街に行った。つまりメイドがついて行ってないからあっちの扉を使うことはないとレイアルは思ったのだろう。
「最後なんて言うなよ。お前なら戻って来れるだろ?そうだ一つ聞きたい事があるんだ。シュウラ。お前貧民街に行っていたそうじゃないか。その貧民街で少女と出会わなかったか?目を布で覆った少女なんだが?」
その発言を聞いてやはりこいつが仕組んだ罠か。そう思った。
だがミルカの事をどこで聞いたんだろうか。父親にでも聞いたんだろうな多分。
まぁ察しはつく。多分父親の子なんだろうミルカはそして父親に娘がいる事を聞いてレイアルは焦ったのだろう。まだ王位継承権を持つ人間がいると。
正式に16歳を迎え成人の儀を執り行った王子と王女に王位継承権は譲渡される。つまりミルカはまだ王位継承権を持ってはいないが王族と認められ、成人すればつまりはレイアルの敵になる。
俺とアドネ兄さんは王位継承権争いに負けたため権利を剥奪されてしまっている。つまりは二度と王にはなれない。
だがミルカは王女になれる可能性があるという事。
俺の腹違いの妹という事だ。
そしてレイアルの狙いは第四王女の抹殺だろうな。
まだ王位継承権を持つ可能性がある子供がいるとなれば一度は丸め込んだ派閥が二分されかねないからな。
王女につく奴が現れるかもしれないと。
まぁ当然のことだが俺はそんな行為を容認するわけはない。
妹を見殺しにはできない。
「いや居なかったぞ?と言うか貧民街にいる子供なんて奴隷か罪人の子だろう?何故そんな子供を気にかける?まさかお前も差別には反対派だったのか?」
「ふざけるなシュウラ!お前と俺は違う。俺たちは選ばれた人間なんだ。なんで魔法も使えない奴隷なんぞと一緒の身分で居なければいけないんだ。なんな者達人間などではない!」
流石に激情し過ぎだろこいつ。軽く煽っただけでこの激情っぷり。王としての気質は皆無だな。
「申し訳ありませんレイアル王。では私はこれで魔族討伐の準備がございますので。」
流石にこれ以上こいつの相手するのは嫌だ。そう思ってさっさと王城に入った。
自室の扉を開くとレーナとレースがミルカを着替えさせていた。
タイミングが悪かった。裸を見られたミルカが真っ赤な顔をしてあたりに置いてあった物を色々投げてきた。
幸いな事にミルカは叫び声をあげはしなかった。レーナとレースがしっかり教えてくれたのだろう。自分が置かれている立場を。優秀な人材だよ俺のメイドは本当に。
ミルカの着替えが終わると俺の部屋でこれからどうするかの作戦会議が行われた。
「レーナとレースは魔族討伐の遠征に行く俺についてくるだろう?だったらミルカも一緒に連れて行くべきだと思う。この国の貴族にミルカを任せられるやつはいない。はっきり言ってこの国の特権階級のやつらは皆んな敵だと考えておいた方がいい。」
これが俺の意見だ。妹をこの城に残していくのは流石にやばい。レイアルに絶対殺される運命しか見えない。それも酷いやり方だろう。王族を唆した奴隷は悪だとか言って公開処刑が良いところかな。民衆にそれを見せる事で更に差別社会を一層強くするつもりだろう。
「レーナとレースの意見も聞きたい。」
「私たちの意見は一致しております。なんで私たちも魔族討伐の遠征に行く事になっているのですか?」
「え?そこですか?」
俺はびっくりした。小さい時から俺のメイドとしてお世話してくれていたからてっきり最後まで着いてきてくれると思っていたのに今思いっきり裏切られた。
「嘘ですよ。王子。貴方の意見に賛成します。私たちは最後まで貴方のおそばにおります。そしてミルカ様も魔族討伐に行かせる方が生存率は高いと思います。私たちがそばにありますから。」
安心した。けど大切な会議の場で冗談はよして欲しい本気で今絶望しかけた。アドネ兄さんも居なくなって唯一の救いがレーナとレースだったのに2人に裏切られたら俺今死ぬ。魔族に殺されるより今死ぬ!
さて最後にミルカ。お前に話す事がある。お前の目はピンク色だ。それは王族と奴隷の血が混ざっている証拠だ。つまりは俺の妹という事だ。ミルカ、そしてもう一つお前のお母さんははっきり言うがもう会う事ができない。分かるよな。これがどう言う意味かは。俺も最近最愛の兄を失った。正直立ち直れないほどに辛かった。お前の気持ちは痛いほど分かる。だが一緒に乗り越えよう。俺たちは兄妹だろ?だったら辛さも半分こだ。」
「大丈夫。お兄ちゃん。私大丈夫だから。」
涙を浮かべながらミルカは俺に笑いかけてくれた。
ミルカはしっかりした子だ10歳とは思えないほどにしっかりしている。ちゃんと今の話をしっかり聞いて受け止めていた。流石は俺の妹だ。俺も立ち直らないといけない。魔族に殺されようと思っていたが妹を守りこの子を王女としてこの国を再建させよう!俺はこの時にそう誓った。
そこから4日間俺たちはミルカをレイアルの目に入らないように必死だった。
しかしレイアルは未だ貧民街にミルカがいると思い込んでおり貧民街の捜索を続けていた。
もちろん俺たちはあの盗賊どもの記憶を改ざんし証拠隠滅を図っている。見つかるはずがない。
そうして俺が魔族討伐の遠征に行く日が来た。
ミルカを朝早くに馬車に乗せ昼前の出発の時間になり俺たちが堂々とその馬車に乗る。
レイアルは最後までミルカを見つけられなかった。
ざまぁみやがれ。クソ国王。
俺は多くの民に見送られながらこのガトレイア城を後にした。
妹と行く!第3王子のクーデター @Tatsuki1999JP
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。妹と行く!第3王子のクーデターの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます