【短編】海外のパワードスーツ系FPSキャラクターになってエイリアンと戦うお話

MrR

転生、激戦、そして――

 Side ヴァイパー1


 海外のSFゲームに出てきそうなパワードスーツを身に纏い、様々な種族のエイリアンとドンパチしているエリートソルジャー。


 地球から遠く離れた惑星「リディア」で人類の存亡を懸けた戦いに身を投じる一人の戦士。


 コードネーム、ヴァイパー1。


 それが今の自分の名前。


 前世で何かしらのバチが当たったのか剣と魔法のファンタジーではなく、地球から遠く離れたこんな場所で仲間達とドンパチしている。


 前世の記憶を思い出したところでどうにもならない。


 それぐらいに状況は劣勢続きだった。


 具体的には俺が何度も死ぬような目に遭って――どうして死なないの? 異○生存体なの? と思えるようなスーパーアクションを決めてどうにか戦線を維持していた。


 やってる事は様々なゲームや映画、漫画のアクションシーンの再現だ。


 このチートな身体があってこそ実現できる。


 軍用車両に乗って敵の拠点に単独殴り込んで素手で撲殺したりしつつ相手の武器を奪って制圧なんて事も何度もやった。


 敵の種類も様々で、大雑把にソルジャー、スカウト、ハンター、ガード、コマンダーで分けられ、共通してプラズマ兵器やそれを搭載した乗り物などを使用して襲い掛かってくる。


 俺も相手の武器を奪ったり、乗り物を奪ったり、素手で粉砕したりしながら戦い抜く。


 敵の船に何度殴り込んだかわかんねえ。


 どんだけ劣勢なんだよ人類軍。


 ブラック企業がホワイトに見えてくるぐらいにやべえ労働環境だ。


 最新式のアーマーとやらもボロボロの傷だらけである。



 一緒に修羅場を潜りまくっていると戦友が増える増える。


 自分ずっと軍務既定で仮面をつけたままの状態なんですけど、男性兵士だけでなく、やたら女性兵士によくもてる。


 中には顔の中身はどうなってるかで賭け事が流行っていたりしていた。


 ・・・・・・まあいいか。


 士気向上に繋がるならこれぐらいは許そう。


☆ 


 惑星リディアで頑張ってどれだけの時間が過ぎただろうか。


 終わりの見えないエイリアンとの死闘。


 戦友の死。


 新たな戦友。


 流石にどんどん心が消耗していくのを感じた。


 そんな時に彼女と出会った。


 アルテミスと呼ばれた、俺と同じ死神の称号を持つ。


 物騒な肩書きだが温和な性格をしていた。

 

 白い肌。

 

 ピンク色の髪の毛。


 ナイスバディな美女。


 最初はあまり打ち解けていなかったが会話も多くなった。


 それに呼応するようにアマゾネス――もとい女兵士達のアプローチも増えてきた。


 いやいや待て待て。


 おかしい。


 確かに戦果は挙げてるが――

 

 敵の大部隊相手にして死にそうになったり、撤退を援護するために死にそうになったり、敵の大型機動兵器をジャックして暴れ回ったり、敵の宇宙船沈めたりしたぐらい・・・・・・あれ? 俺凄い事してない?


 落ち着いて考えよう。


 そもそも軍隊は体育会系組織だ。


 学校とは違う。


 それにここは最前線。


 ただのイケメンのタマ無し野郎なんかお呼びじゃない場所だ。


 つまりモテる要素が全く違う別の世界と考えられる。


 そこまで考えて何だか合点が言った。


 だからと言ってハメを外す度胸がないが。



 惑星リディアは奇跡的に侵略者の魔の手から守られた。


 そこには一人のエリートソルジャー、ヴァイパー1の活躍が・・・・・・


 うん。


 なんか気がついたらそう言う事になってました。


 頑張りすぎましたわ俺。


 だけどまた別の場所へ飛ばされるんだろうな。


 なんか現地で知り合った戦友達も「よろしくな!」みたいな感じで付いて来る気満々だし。

 

 取りあえず今は休暇だと思って広報のお仕事を頑張ろう。

 

☆ 

  

 惑星がリディアからパーシルに変わっただけでやる事は変わらない。


 傍には愛するべきアマゾネ・・・・・・もとい女兵士達や厳つい男兵士達。

 

 そして俺と同じパワードスーツソルジャーのアルテミスまで付いてきている。


 この編成、軍部の連中気を利かせたつもりなのだろうか。


 まあいいけど。


 こうなったらいけるところまでいったろうやないかい!!(ヤケクソ)


 俺達の戦いはこれからだ!!

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