現実はいつだって淡々と、その事実だけを無機質に突きつけてくる。
そして良くも悪くもその現実に翻弄されるのは、いつだって人の心の方だ。
世界はそんな、ある意味残酷な、リアルと人との主従関係で成り立っている。
それを感じさせてくれる、あるいは、悟らせてくれる、そんな作品。
ただ、人だって、やられっぱなしじゃない。
たとえどんなに拙く、始まりは偶発的で、曖昧な距離感であっても、『つながり』と言う素敵な武器が、誰もを救ってくれる。
あなたの中の『でいだらぼっち』は誰なんだろうと、本当にそんな相手がいるのかと少し不安にさせられて、でも大いに期待しながら、それを探そうとする衝動が湧いてくる、そんな作品。
前夜に飲みすぎて気持ち悪さに目が覚めた、休日の早朝に読むと、ことさらにその衝動を強く感じられます(実証済みw)。