おそうじ魔法使いメグ!
前花しずく
おそうじ魔法使いメグ!
「じゃあお母さん、おしごと行ってくるからね」
「うん! いってらっしゃい!」
えがおでお母さんを見おくったらひみつの時間。そう! レッツラおそうじ!
「メグ、そろそろおそうじをはじめようよ~」
たなのスキマからとびだしてきたのは、なんとなんとしゃべるハタキぼう!
「わかってるよパタパタちゃん。まずはどこからはじめる?」
「だぁかぁらぁ、ボクはパタパタちゃんじゃなくてパッターン王国だいいち王子のパッターン・パタリエル・パタパター……」
「よーするに、みじかくすればパタパタちゃんでしょ?」
「うう……なっとくいかない……」
そう、パタパタちゃんは見ためはどう見てもただのハタキぼうだけど、じつはおそうじ大すきなようせいなの!
……口がないのにどこでしゃべってるのかはいまだにわからないけど。
「それよりパタパタちゃん、お父さんのへやの本だなの上にホコリがたまってたよ」
「それじゃあさっそくおそうじに行こう!」
るんるんスキップでお父さんのへやにおじゃましまーす! お父さんのへやは本でいっぱい。むずかしそうな本ばっかりで一つもおもしろそうな本はないなぁ。
よいしょっと、イスをつかって高いところを見てみると……いちめん白いほこりだらけ! たなにはうすく白くこまかいほこりがのってるし、本の上にも見えにくいけどびっしりと。はしっこの方にはわたぼこりまでいるじゃない!
「これはたいへんだ! すぐにおそうじしなきゃだね!」
「オッケーパタパタちゃん! いつものやついくよ!」
自由自ざいにとびまわるパタパタちゃんを右手でしっかりとにぎって、ひとふりしながらきめゼリフ。
「パタラカタブラ~、今日のおそうじグッズ出ておいで!」
するとポンっという音とけむりといっしょにたくさんのハンディモップがあらわれた! パタパタちゃんの力をかりるとおそうじを手つだってくれるおそうじグッズのなかまたちをよべるんだ。
「それじゃあちっちゃいモップちゃんたち、よろしくね!」
手をあわせておねがいするとモップちゃんたちはおもいおもいにちらばっておそうじをはじめてくれる。
わたしもモップちゃんの一つを手にとってほこりを少しずつふきとっていく。白かったところがもとの色にもどっていくのはきもちがいいね!
手わけしておそうじしたおかげであっというまに本だなのおそうじおわり!
「みんなおつかれさま! ありがとう!」
モップちゃんたちはえをぶんぶんとふってくれているけど……もしかして「どういたしまして」って言ってくれてるのかな?
やくめをおえたモップちゃんたちは、またけむりといっしょにもとのせかいへかえっていった。またいっしょにおそうじできるとうれしいな!
お母さんを見おくったらひみつの時間。みんなのおうちにもおそうじようせいがいるかもね?
おそうじ魔法使いメグ! 前花しずく @shizuku_maehana
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます