怪奇談話【壊れたオルゴール】
こーたろ怪談
怪奇談話【壊れたオルゴール】
私は現在22歳のOL。
私が10歳の時家にあったオルゴールを落としてしまった。小さい頃から気に入っていたので大変ショックで落ち込んだ。
その後から不思議な夢を見るようになったのだ。
オルゴールを壊した年の誕生日
ケーキを食べて夜寝ていると夢の中で真っ暗な部屋にいた。不思議とパニックになることもなく目の前にある等身大の姿見を見ていた。
しばらく見ていると、鏡の中に髪の長いうつむき前髪で顔の見えない女性の姿が浮かび
両手の拳で鏡を叩いている。
そこで夢は終わった。
「嫌な夢を見たな…誕生日なのに…」
そこから毎年夢の内容が変わらず
不気味に思っていた。
そこから11年が経ち、例の夢に進展があった。
21歳の誕生日、会社の同期にサプライズで祝ってもらいzoomでの飲み会を終えたあと眠りについた。
夢も暗い部屋で姿見に写っている女を見るはずだった。
しかし、その日は違ったのだ。
女が叩いていた鏡が割れ、顔を上げこちらを見上げており、白目のない真っ黒な目から血を流し骨ばった両腕を伸ばし私の両手首をとても強い力でぐっと掴んだ。
そこで目が覚めたのだ。
気がついたら朝だった。慌てて両手首を見ると何者かに強く握られた跡がしっかりと残っていた。
恐らく来年私はあの女に鏡の中へ引きずり込まれるのだろう。
怪奇談話【壊れたオルゴール】 こーたろ怪談 @kotaro_kaidan
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