なんか最強の力をもらったので、王様を目指すことにする。
中野 莉斗
第1話 最上王斗
寒い。
体から熱が奪われていくようだ。
だんだん四肢の感覚もなくなっていき、もうほとんど目も見えない。
私は死ぬのか?
この私が?
私の人生はまだこれからだというのに?
ハハッ――
フザけるな!
私がこんなところで終わっていいはずがない!
どうしてっ!
どうしてこうなった!!
―3日前―
自分を囲む大勢の人。
自分を中心に飛び交う声。
「最上総理!最年少で内閣総理大臣になられましたが、その時の気持ちをお聞かせください!」
「日本のこれからについてどこまで考えているんですか!」
「総理!こちらのカメラに一言お願いします!」
「総理!」
「「「「総理!」」」」
突然だが、私は
好きなこと・趣味・特技は、人をまとめ、その頂点に立つこと。
小学校は6年連続学級委員、中学・高校は3年連続生徒会長を務め、今に至っては総理大臣をやっている。
「3日後に中国との会談を控えていますが、そこへの意気込みをお願いします!」
「この会談を経て、中国との信頼関係を少しでも築けたらと思っています。」
そう、3日後には中国との首脳会談が控えている。
ここで、私は確実に中国の首相の信頼を得て見せる!
そして、私の本当の人生が始まる――ハズだった。
飛行機に乗り、中国に着き、盛大に迎えられ、会談もとても良い方向へと運んで行けたはずだ。
全ては順調に進んでいた。
それなのに――
何が起きたというのだ!
っっ――!急に――あたま――が―――――
◇
『―――さい。――――うと』
ん?何だ?
『お――さい。も――おうと』
うるさいぞ!黙っていろ!
『起きなさい!
「っ!」
目を覚まし、頭を上げると、そこには
なんか最強の力をもらったので、王様を目指すことにする。 中野 莉斗 @kaito_rito
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