このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(405文字)
ビール片手にビリヤード。こういうシチュエーション、大人っぽくてカッコいいですね。でももしかしたら、そんなふうに思っているうちは、まだ大人になりきれていないのかも……?淡く、儚く、ほろ苦く。ビールの泡のように変わったその時代を「思い出」として振り返る時、浮かび上がってくるのは何なのか。大人に憧れる若年者にも、酸いも甘いも噛み分けた熟練者にも、読んでいただきたい作品です。ところで、タイトルの『poor boy』って、どちらのことを指すのでしょうね……?
おしゃれでクールでイカした娯楽、そんなイメージのビリヤード。大人の遊びなイメージもあるけど、実際やってるのは大学生とか酒盛りする若者とか、まだ大人にはなりきれていない人だったり。そんな煤けた寂寥感のような、浸っていたい雰囲気が素敵な小説でした。
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短い文章でありながら、人間としての厚みというか……歳を重ねて来たんだな、という感じが伝わってきて、リアルです。一緒になって、しみじみとお酒を飲んでいるかのような、いい気分になりました。……お酒飲めないんですが。