ロボットニンジャ?! って何?!

 自分が魔法使いであることを隠して暮らす少年と、その命を狙わんとする謎のロボットニンジャの、壮絶な戦いの物語。

 魔法と忍術のぶつかり合いを描いた現代ファンタジーです。
 見どころはやはり戦闘シーンにあるのですけれど、しかしなかなかどうしてドラマ部分が美味しい作品。タグにある「ブロマンス」「友情」の語の通り、中学二年の少年ふたりが共闘する中で友情を深める物語です。

 彼らの性格、というか立ち位置、そしてそこから必然的に生じる関係性のようなものが好き。
 この先、必然的に若干ネタバレ気味の感想になりますので、未読の方はご注意ください。



〈  以下ネタバレ注意!  〉

 ケイくんが好きです。彼の複雑な立場、何も知らないユウくんをひたすら守ろうとする姿勢に、そのせいでいろいろ背負い込む立場にあるところ。強い使命感に駆られる場面はただ格好良くもあり、でも同時にほのかな危うさを感じさせて、とにかくいろいろと捗ります。

 いまいちなんもわかってないユウくんが、でも圧倒的な強キャラの位置にいるのも好き。
 そして何より終盤に登場した女性キャラの、あのひしひし伝わるヤバさも最高。なんてこと……そのままにしておいてはいけない大人すぎる……。

 魔法使いとロボットニンジャ、初見ではだいぶぶっ飛んで見える設定が、読み終える頃にはすっかり納得——はしないんですけど、でもなんとなく馴染んでしまうのが楽しいお話でした。キャラクターの関係性の良さに心を持っていかれる感じ!