ダークが好きな読み手に捧げる逸品物語!

まず、言わせてほしい。

この物語は他の作品と違う。大衆向けではない。復讐系ではあるが、陳腐な物語でもない。

最高級の物語として称えたい。

理由は主に3点。

①キャラの設定
キャラの過去と性格が入念に作られている。
多分、事前にキャラ資料などを作成しているのかもしれない。
特に読者へ与える共感が半端ない。
主人公が抱える過去を読者に共感させる力がある。
この力は容易く与えられるわけではない。
相当な技術力が霜月蓮先生にはある。
それを可能とするのがヒロイン「アザミ」の存在だ。
アザミが発する言葉が読者の共感力に深みを与える。
個人的にアザミを好きになる人は多いと思う。

②世界観
死神の拠点があって、そこで色んな仕事が舞い込んでくる。
ハッキングとか端末とかエレベーターが出た時は驚いたが、新しい世界観を構築している。
他の物語では見られない世界観が本作で楽しめる。
死の寸前の人しか死神が見れないのも高ポイント。
活用次第では物語に深みを与えられる。
1章を見ればその理由も分かる。

③宝玉級の言葉
地の文などは物語にとって必要不可欠だ。
しかし人気の物語は会話文の存在が大きい。
発する言葉が読者の心に刺さり、共感と没頭を与える。
本作ではその会話文が宝玉級である。
お世辞ではない。
個人的には、"今まで読んだ小説の会話文トップ3"に入るほどのレベルだ。
一つ、好きな会話文を抜粋。

「こいつを見てみろ。今のアンタは神だ。死神という名の神になったんだ。神がたかが人間一人を怖がる理由がどこにある? アンタが今も石田に振り回され続けているのは、アンタの心が未いまだ弱者のままだからだ」

Do you understand?

死神を神と言う、この時点で他の物語と差別化しているだろう。
まさに宝玉級だ。
後、所々アザミの英語がめっちゃかっこいい笑(自分も使ってみました!)

長文を書いてしまったが、総論すると「最高に面白い物語」だ。

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