全ての鳥は私のことを敵視している
私は間だけでなく仲も悪い。鳥と。
鳥に関しては、もはや呪われているのではないかというレベルだ。
学生時代、サンタモニカのウィルシャー通りを自転車で走っていて、ツバメくらいの大きさの鳥に襲われた。しかも2日続けて同じ場所で。滑空してきて蹴られ、2回目に到っては鳥が地上にわざわざおりたって睨んで来たので、多分卵でもあったのではないかと思う。
車を駐車すれば
家族で歩いていてもわたしだけ肩に糞。
どの国のどんな鳥も私を敵視している。
よくわからないのはハチドリだ。
餌などやったこともないのに窓から覗いてくるのだ。勿論ホバリングしながら。
皆ハチドリは可愛いというが、耳元でホバリングされてみるといい。あのブーンという羽音は花蜂や雀蜂の羽音と同じだし、鱗のような羽毛。尖った嘴。とにかくギョッとする。
ブルージェイが毎朝裏庭でがなり立てている。ブルージェイという鳥は、北米では一般的な鳥。見た目は青で、冠を携えた美しい鳥だ。しかし鳴き声は芝刈り機の音に酷似している。
鳩が娘のおやつを集団で奪う。
カラスがゴミの日に出したゴミを漁り、
子供のランチバッグを嘴で器用に開けて、食べ物を持っていく。
所用でカナダのホテルに宿泊した時は、カモメが窓を叩き続けていた。
もう、許してもらえないだろうか。
山本さんから貰ったインコを死なせてしまったのはわざとじゃない。鳥の餌は、鳥が食べてしまっても粟の殻が残っているものだなんて知らなかったのだ。
あの日床に転がっていた2羽のインコ。
餌箱に殻しか入ってないと気付いた時、
私だってショックだった。
もうだめだ。
ジョギングの最中に大きな影が日光を遮った瞬間そう思った。
アメリカの国鳥は翼長2mの白頭鷲だ。
ホラー小説を書きたいんだけど 母猫 @mamacat
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