いかに本当っぽく喋るか。怪談はそこが大前提のポイントかと思うのですが、この作品は「語り」がとってもお上手です。語り手の心理描写がリアルで、あぁ、その場にいたらきっとそんな風に思うだろうなというところをついてくる。本当にその場にいたと信じ込んでしまうような。そして自分がその場にいるような気持ちにさせられます。気づくと入り込み、のめり込んでしまう世界観。覚悟のある方にはおすすめです。