2話目
次の日も次の日もその影はずっと私を見守るように立っていた。
イライラした時はなに見てんだよ と怒りをぶつけたり、孤独な時はそいつがいるだけでほっとしたこともあった。
そんな生活が続いたある日、私は友達のユミを泊まりで家に招いた。
ユミは気持ちを察したり空気を読んだりするのが上手くて、一緒に居ると不思議と落ち着いた。
テレビを見てお菓子を食べてゴロゴロしたりして時間を忘れ、夜になると
私たちは寝る準備を始めた。
ユミは「ねえ、あの影、人影みたいだね」
と言った。
「私もそう思ってたんだ。」
ユミも私も思わず笑った。
「あの影があると、
一人暮らしでも夜寝る時不思議と落ち着くの」
「そうなんだ。そういうのってなんだか羨ましいな。
でも、なんの影でできてるんだろ?」
私はただの向かいのマンションとかの影が偶然人みたいに映ったと思っていたが、よく考えたことがなかった。
「なんだろうね。」
なんだか薄気味悪くなって
ユミより先に黙って眠ってしまった。
寝る前に見えるもの @ainnnnnnn
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