その滅びは呪いか、必然か

大正のさる旧家。その没落の背後には、妖狐の呪いが存在していたという。
女中に化けていたその狐は、幼き当主の息子に憑いて殺し、ついには術師に討たれたという。

これでめでたしめでたし、で表向きの歴史は終わる。
だが、実際のところは……?

表と裏、人と妖、それぞれの視点から綴られる、虚実入り混じる構成力が見事。
オチの付け方も秀逸な良短編です。

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狐の女中

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