第11話 あとがき

ある人が言っていた。

人間は辛いことを忘れられるように出来ていると。

時間とともに。

いつしかそれは思い出に変わるのだろう。

たとえその時が辛くても。

乗り越える力があるということ。

多くの人たちに支えられているということ。



ネットの世界ではどうしても限界がある。

どこまで踏み込んでいいものなのか。

いつも疑問に思う。

どこまでが本当のことなのかは分からないのだ。

実際リアルで会う事になる人もいるのかもしれない。

だがそれはほんの一部にすぎない。

10年以上一緒にチャットをしていたとしても、

リアルに会う事になるのはたったの1回かもしれない。

もちろん、会う事のない人のほうが多いだろうが。



リアルの世界では、普通に相手の顔が見ることが出来て、

電話の話し方のトーン一つで、いつもと違う変化に気づくことがあったり、

友人の生活環境やもちろん自分の本当になささいな事に気づいたり、

出会いと別れを経験していくことや、一緒に年を取っていく・・・

偶然出会った人で、大きく人生が変わるかもしれない。

例えば、普通に恋愛して結婚して家庭を持って、家族が出来ていく。

そんな当たり前の日常も待っている。





ネットの世界では、自分を作っていたり本当か噓も分からないのだ。


リアルでは、もし体重を教えてくれと言われて体重計を出されたら

誤魔化しはきかない。




どちらにせよ、共通点もあるが全く違う世界なのだ。




普通の毎日が、突然変わってしまう。

色々な出来事があって、それが自分にどういう影響を与えるのが。

学ぶところは、ネットもリアルも沢山ある。

ただ大切なのは混同しないことだ。

私達には現実が待っている。

生きていれば色んな直面にぶつかるだろう。

色んな感情がうまれたり、色んな体験もするだろう。




ネットが普及した今、多くの情報が飛び交ってくる中で、

それをどこをどう解釈するのかはその人の自由だ。







ただ一つ言えるのは、

これを読んでいるあなたは今、生きているという事だ。

それが現実だ。
















生きるとは、一つ一つが大切な時間だということ。

それが苦であっても、楽であっても。

リアルでは直に味わうことができる。







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