彼と私
バブみ道日丿宮組
お題:残念な彼 制限時間:15分
彼と私
「ねぇ今日はまだしてなかったよね?」
彼はにこやかにゴムをとりだして、ゆさゆさとゆらしてくる。
「昨日したでしよ」
激しいプレイだった。筋肉痛になるとか考えちゃうくらいにね。
「昨日は昨日、今日は今日だよ」
哲学かな?
「気持ちいいことは大事だよ。悪いことは毎日よくないけど、良いことは良いことだ」
ただ盛ってる動物状態になっただけでは?
「いや?」
「……」
いやじゃないがなんていうかそういう生活でいいのかと考え込んでしまう。他に付き合いですべきことがあるだろうと。わざわざ性活をカップルが毎日行う必要性はない。
デートしたり、実家で顔合わせをしたり、犬の世話をしたり、美味しそうな喫茶店に入ってみたり、とやれることは山程ある。
「僕はね。キミと繋がってるときに生きがいが感じるんだよね。なんていうか番ってると暖かくて包み込んでくれるキミの身体から優しさと慈愛を感じたんだ」
ただの条件反射だろうというツッコミは馬鹿らしくてやめた。
「良かったね。私にも意味があったようだ」
彼は何度も頷いた。
「学校サボってやるのも背徳感あるなぁ」
「私はいいけど、あなたいろいろ足りてないじゃない。単位とかとれることすら怪しい」
「はは、良いスリルだ。それでも僕は繋がりを求める。これってなんかかっこよくないか? 単位欲しいがために彼女の身体を求める。すごいワードだ」
明らかにださいワード。口には出さないけど、絶対に私に使ってほしくない。もっとエタナールオブアクションとか、風神の舞とかもっとそれっぽいのが欲しい。
単位とるためだから。114519数列を使うのも手かもしれない。
なんにしても彼に付き合ってる時間は今日はないので、まだ喋りたりそうだった彼はその場いろいろと独り言をはじめてしまった。
連れて帰ろうと思ったが、またトラブルがでてもこわいので放置した。
彼と私 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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