こちらへまいれ。

 女性が、悪家老や悪代官、悪奉行に操を奪われようとする、お約束の場面で使われる台詞でございます。

 手順といたしましては、「酌をせい」から始まって、「こちらへ参れ」「もそっと近う寄れ」と続き、女性が、「お戯れを」と当初は笑顔で流し、「お止めください」と拒むと、「ナニを今さら」「そちも承知の上で参ったのであろう」などと力づくでコトに及ぼうとすると、「人を、人を呼びます」と女性が抗いますが、「騒いでも誰も来ぬわ」と断ち切るように言って、かの者が隣室の襖を開けると、そこには枕が並んだ布団が敷いてあって、チャラリ〜ン♪ 哀しげなBGMが流れて……

 時代劇が少なくなったとはいえ、こうしたシーンが見られなくなったのは、現代では、社会的に許されない、厳しく罰せられる行為であつからかと思います。

 ちなみに、「あーれー!」と、悲鳴を上げながら、くるくる回りながら女性が帯を解かれるのは、けっこう難しいとのことでございます。

 

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ぼくらは時代劇から言葉を学んだ! 二河白道 @2rwr

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