覚えてやがれ! 一昨日来やがれ!

 親分から言われて嫌がらせに店の中で暴れる三下さんしたどもを、訪れた主人公が叩きのめす。やられた奴らが、

「ちきしょう、覚えてやがれ!」

 と、

『逃げしなに覚えてやがれは負けた奴』

 てな古い川柳そのままに捨て台詞を残して走って逃げていきます。

 こやつらに迷惑していた店の主人や客なんかが、

一昨日おととい来やがれ!」

 なんて台詞を投げつけて、物語が始まります。


「覚えてやがれ」

 は言葉の通りですが、

「一昨日来やがれ」

 と言われても、過去に戻って再訪することはできませんから、この言葉は、

「二度と来るな」

 という意味になります。

 だいたいは、二つセットで使われる言葉ですが、現代社会で使う場合には、それぞれ役を決めて、口論の末に、

「覚えてやがれ」

「一昨日来やがれ」

てな芝居を、会社で……

 え?

「一昨日来やがれ!」

 失礼いたしました……

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