第1話③
[その湖とリンクして、あなたはこの世界に来たってわけ。]
「は……?」
突拍子もない話だ。全く信じられない。だが、信じられない気持ち以上に、この記憶は自分のものだと確信している私がいた。
「パルマ……!うちのパルマが……泉の女神、の、加護……」
「パルマ……!!おめでとう、これはとってもすごいことなのよ!」
駆け寄ってくる両親に、私は必死で『三歳のパルマ』を演じた。
「おとうさま、おかあさま、パルマすごい?」
「もちろんさ」「自慢の子よ」
「えへへ……」
えへへ、ではない。
ああ神様、と嘆いても、帰ってくるのはあの女神の声だけだった。
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