第一章 泉の女神と水の国

第1話①


[ハァ~イ私の可愛いパルマ、ご機嫌いかが?]

「??!」



 清水の地、ヴァクァイム王国。


 その最大の都市であるフォンクェーレには、大きな教会がある。

 すべての国民は、三歳になるとこの教会で『元素神授の儀』に参加する。四大元素である火水風土のどれかを属性として授かり、数多の神のだれかから加護を受ける。そして、この国で最も位の高い水元素、その最高神であるのが____


[これからあなたを庇護します、泉の女神です♡よろしくねっ!]


この声の主だ。



>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


加護を受ける神とは、意思の疎通ができるらしい。


[パルマ、会えてうれしいわぁ~ここ数千年ずぅっと、誰もワタシのこと引き当てなかったじゃない?あ、この加護っていうのは神側もくじ引きで決めるんだど、それはここだけの話ね!お口チャック♡それにしても久しぶりの加護~気合い入れて……]


正直言って迷惑だ。それに……加護を受けた瞬間、知ってしまったのだ。




私は、異世界転生をした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る