第9話
マスクの中が蒸し、汗をかくような夏になった。私はその頃彼氏との喧嘩が増えた。彼氏は、私が学校に行かないことを注意し、怒る彼氏に私は段々と腹が立ち、私が原因であることを理解しながら、別れた。スッキリした。スッキリした私は母親に強制されながら毎日学校に行くようになっていた。母親にお弁当を作ってもらい、母親は忘れ物はないか、登校の際は車に気をつけることを、朝でぼやけている頭がシャンとするほど毎日、そして口うるさく私に言った。私はこれを全て無視した。そして、ある日急にあった席替えを私は忘れない。私はこの席替えで初めて友達ができた。席が隣のとても字が綺麗で頭のいいAちゃんと、席が後ろのいつも遅刻か、遅刻ギリギリにやってくる天然のBちゃんだ。私は最初、興味もなく、喋りもしなかったこの2人だが、何かのきっかけにとても仲良くなり、色の悪いフルーツポンチを作ったり、誕生日を祝ったりするようになった。私はこの頃初めて高校で気の使わない、とても楽しいと思える友達を作ることが出来た。母親は私が毎日学校に行って笑って帰って来れるようになっても、毎日いってらっしゃいと言ってくれた。私は今思い返すと、こんな自分なのに、毎日無視をしていたのに、私のことを気にかけてくれて本当に涙が出るほどありがたく思える。
17年の集大成。それは失敗 堂湯 夕 @yuyu-661
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