呑気なオカルトサークルの女子大生コンビを襲う〝ガチのやつ〟

 とある地下鉄の駅の0番線、深夜0時0分発の電車に乗るとあの世に連れていかれる、という、オカルティックな噂に挑む女子大学生ふたりのお話。
 ホラーです。それも思った以上にゴリゴリのオカルト話。オカルト研究サークルの活動の一環として、他愛もない噂に挑むだけ、のはずが(ただ特定の電車に乗るだけなのでかなり簡単)、でも平穏無事で済むはずもなく……というお話の筋。
 序盤の呑気な雰囲気から、でも電車に乗った途端にえらいことになる、その急転直下ぶりがすごい。
 序盤のあまりにも緊張感のない掛け合いに、「あ、これ絶対このままじゃ済まないやつだ」と思いながら、でも急にガツンとくるところ。それもだいぶガチめというか、気のせいや気の迷いでは済まない系のやつ。
 別に恨みもなく、また嫌いなわけでもないのに、彼女たちにはぜひ怖い目に遭って滅茶苦茶にビビリ散らかして欲しい、と、そう思ってしまう感じが好きです。ひどいことになるのが似合いそうというか、序盤のあのゆるい感じから逆に期待させられちゃう手腕が素敵。