異形市のゾンビ

道の外れ。丑三つ時になると現れる異形市。そこでは人成らざる者がひっそりと、人間に隠れて過ごしていた。彼らは『異形市』と呼ばれる独自のコミュニティを築き、毎日好き放題過ごしていた。勿論人間には迷惑をかけない様に。
異形の者はトレンドに疎い。人間が何をしているかは気になるが、外へと出れば排除の対象だ。情報屋で飯を食っている異形市のゾンビは、彼らの求める情報を探して外に出る事になったのだが、そこで出会ったのは異形掃除専門の人間と、己を愛すると言った人間であった。