ホラー好き女子は決心しました
「驚くのは当然だ。ほとんど話もしたことないホラー女子に突然告白されたんだもの。断る言葉を考えてるんだきっと。
「正直・・・・・・ちょっとビックリした」
「何? 握手?」
「仲良くなるためのおまじない」
「それって?」
「こちらこそ、宜しくってこと」
―OK・・・・・・ってことで、いいんだよね
すぐに信じられなかった。しかし、それ以外の解釈は浮かばなかった。
二人は再び歩き始めた。
話は
「
川の水面が夕焼けを反射して、土手沿いを歩く二人をうっすらと照らしていた。
―ここで終了ではありません。もう少しお付き合いください。
時間を10分ほど
校門で部活仲間と別れた
「あれ? 珍しい。
-
「何だよ急に」 と思いながら立ち止まって返事を打つ。
-そうだけど、何か?
-じゃあ、今日は 『空気』 に気を付けること!
ちょうどスマホを見ているのか返事がすぐに来る。
-何それ?
-星占い 今日はうお座のアンラッキーアイテムが 『空気』 なの!
-アンラッキーって、今、吸ってますが空気
-そうじゃないの 『空気を読むな』 ってこと
-オレ、空気を読むタイプじゃないけど
-そんなことないよ
-とにかく今日は絶対に空気を読まないこと 約束!
-よくわかんないけど、了解 またあしたな
「空気、読んでるのかな。オレ」
川沿いの土手へ向かう階段を登りながら考えた。
そして、土手沿いの小道を歩く。
遠くの山の
「今日は夕焼けになりそうだな・・・・・・ん?」
30メートルほど先、川に降りる階段に一人の女の子が座っている。
「
声を掛けたい、話がしたい。「何読んでるの」 って聞きたい。とにかく・・・・・・もっと彼女の事が知りたい。
声を掛けることができなかった。いつも彼女の
10メートルほど手前で
「今日も通り過ぎるのか。オレ」
―空気を読むな、
そのとき、頭の中に声が響いた。
聞いたことがない声。
しかし、力強く背中を押す声。
「よしっ」
「
自分に言い聞かせて。
そして・・・・・・勇気をふり
「あれ、
(終)
【SF×短編】ホラー好き女子は恋しちゃだめですか? 松本タケル @matu3980454
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