事件の始まり

バブみ道日丿宮組

お題:ロシア式のドア 制限時間:15分

事件の始まり

 ドアをゆっくりとあげると、銃声が鳴った。

 何かと思いつつも部屋に入ると、男が倒れてた。

 ……血だらけ。

 明らかに今自殺か他殺されましたという状況だ。

 第一発見者になってしまったようだ。

「……うーんと?」

 部屋の奥に進むと、部屋は散らかってた。

 僕が部屋を出たときよりもそれらの散らかりようがすごい。

 下着と服ぐらいはタンスにしまってあったのだが、それらは男の顔面に近くに転がってた。無論元の色がわからないくらいに真っ赤に染まってた。お気に入りが汚されてしまった。

 

 ひょっとしてこの男は変態なのだろうか?

 

 いや……変態にしても、目標達成で死ぬというのはおかしいだろう。興奮しすぎて銃がでてしまったとか? 下着に包まれた銃が暴発したとか? いい匂いがしたとか?

 わからない。でも、何にしても警察を呼ぼう。

「すみません、部屋に全裸の男が死んでるのですが」

 説明に時間がかかった。

 どう横たわってるとか、知り合いじゃないとか、何も触ってないとか、銃声が聞こえた……などなど。

 数分後、うるさいほどのサイレンを鳴らしてパトカーがマンションの外へとやってきた。そこからでてきたのは、防弾チョッキ着用、ヘルメット着用といったとても硬そうな人物たち。

 銃で死んでたとはいっても、僕は未だにその銃を発見できないでいた。そうであれば、武装してくるのは間違ってもない。

 ただ自殺なら、どちらかの手に銃が握られてるのだろうけど、どちらもパー状態で何も握ってない。

 死体を見慣れてるとはいえ、自分の部屋に散らばってるのはあんまりいい気分じゃないな。

「ーーのーーです」

「どうも」

 警察が一礼をすると、3人ほどが中に入っていった。

 下着を見られることはちょっと嫌だったが、このまま死体と過ごすのはもっと嫌だったので嫌な顔はしないでスマイル。

 数分間の事情聴取と、現場検証のあと、男の死体は片付けられたが、部屋はしばらく捜査するために使えないということだ。

 替えの下着ぐらい取りたいと思うが、警察の目があるなかでそれらを回収するのは恥ずかしい以外のなんでもない。

 というわけで、友人の家にお邪魔することになった。

「で、どう思う?」

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事件の始まり バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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