旅行先

バブみ道日丿宮組

お題:おいでよ女祭り! 制限時間:15分

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 同性だから何でも良いということはなくて……。

「ぐぬぬぬ……」

 ヌーディストカーニバルとカタカナ語で書かれればなんとなくかっこいい感じはあるが、

「ただのへんたいじゃないか」

 全裸で歩き回る不審者でしかない。

 こんなことなら、大人しく部屋で待ってればよかった。

 服も警官に取られちゃったし……。

 女の子しかいないから問題はないのかもしれないけど、間違って男の人が入ってきたらと思うと気が気じゃない。

 過去そういうことが起こったという記録はない。

 ただSNSが流行ったこともあって、女の人が面白半分で動画や写真を上げたりしてる。もちろん、それはセンシティブなものとして凍結されるのだけど……違法動画が承認されてるようなところだと平然と残ってる。

 そんなところを世界中に晒すだなんて、ありえない。

 さっさと部屋に戻るべきだろうか。

「……そっか」

 ルームキーは服の中だ。

 広々とした街を彷徨って警官を探すというのはバカのすることだろう。

 衣服預かり所というところがあるらしいから、そこでくるまで待ってるのもいいかもしれない。

「はぁ……」

 なんにしてもスタイルがいい人ばかりだなぁ。たままた太ってる人がいないのか、たまたま幼児体型な子がいないのか、貧乳な人がいないだけなのか、あるいはナイスバディしか歩いてないだけなのか。

 答えはでない。

 私とはいえば、普通よりも下回ってるもの。

 だからこそ、あまり人に見せたくない。撮られたくもない。

 そもそも荷物を没収されるのにどうやってカメラを扱ってるのだろう? それができるからナイスバディなのか。

「……」

 思わず自分の胸を寄せたくなった。

 集まるのはただの皮膚で大きくはならない。手をどけてしまえば、すぐに元通りになってしまう。下着があれば、まだ対策を講じることができたのだけど……全裸では何をすることもできない。

「いいや」

 とりあえず、没収された荷物を回収しに行こう。

「あっ」

 そこであることに気づいた。

 没収された状態で警官にあれば、また没収されてしまう。そうなってしまえば、無限ループが広がるばかりだ。

 だとすると、そこに抜け道があるのかもしれない。

 家に戻るまでは無効とか、特別なカードがあったりだとか。

 それがわかったとしても、入手できるかといえばまた違った話になるだろう。わざわざそんなことを考えるなんてことを旅行に来てまでするものだろうか?

 いや……こんな全裸パーティだと知ってればこなかった。親友がいけない。面白いお祭りがあるよというだけの宣伝文句でここまで連れてこられた私がいけないのかもしれない。

 でもまぁ……いいものは見れたかな。

 一生に一度あるかないかくらいの肌色風景は二度目はないだろう。

「じゃぁ」

 少し楽しんでみようかなーー女祭りを。

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