CHK声優センターへようこそ
@turutokugorou
第1話
少女
「ここはどこ・・・。
あっ、手足が縛られているわ。」
ピエール
「お目覚めかい、お嬢ちゃん。
君は俺に誘拐されたんだ。」
少女
「ええっ!?あ、思い出した。
私お屋敷から出る時に誰かに連れ去られたんだっけ。
ねえ、おじさんが誘拐犯ってこと?
やっぱり脅迫電話とかしちゃうの?。」
ピエール
「ああそうだ。
お嬢ちゃんの家からたんまり身代金を頂く。」
少女
「すごーい。テレビで見たのと同じだーー。」
ピエール
「緊張感の無いガキだな。
さて、電話するか。」
効果音 ピポパ
少女
「ちょっと待って。」
ピエール
「なんだ。」
少女
「そのまま普通に脅迫する気なの?。」
ピエール
「そうだ。」
少女
「あのね、そのまま電話したんじゃしゃべり方でおじさんが犯人だってバレちゃうんじゃない。」
ピエール
「ギクッ」
ーーー前科のある俺には、この小娘の言葉は痛かった。
少女
「やっぱり脅迫電話かけるなら、誰か別の人間になり切ってしなきゃだめだよ。」
ピエール
「だが俺はそうゆうのは苦手でねぇ。」
少女
「私いい所知ってるの、CHK声優センター、充実したカリキュラムで短期間の内に声のスペシャリストに育て上げてくれるいい学校なの。
おじさんもここで勉強すれば、野沢那智さんや、富山敬さんや、山田康雄さんみたいになれちゃうんだから。」
ピエール
「お嬢ちゃんの人選というか、趣味すごい・・・。
でもなんだか俺もその、気になってきたぞ。
一度そのSRGなんとかって所に行ってみるか。」
少女
「CHK声優センター!!」
数か月後
効果音 リーン、リーン、ガチャ
刑事
「はい、もしもし。」
ピエール
「平尾元一さんザーマスね。」
刑事
「いえ違います。
あ、でもここは元一さんのお宅なんですけれでも。」
ピエール
「それじゃあ、おたくは誰なんザーマスか。」
刑事
「私ですか、私は失踪した元一さんのお嬢さんを捜索している刑事ですが。」
ピエール
「NOーーーー、もう刑事が動き出しているザーマスか!。」
刑事
「普通何カ月も子供が失踪していると警察に届けると思うんですけど・・・・。」
ピエール
「げへっ、げへっ、実はよ刑事さん、そのお嬢さんおいらが預かってんんだ、へっへっへ。
一週間以内に5千万円用意しろ。
さもねぇと、お嬢さんの命と貞操は保証できねぇぜ。
あは、あは、あはっハハッハ・・・。」
刑事
「畜生、やっぱり営利誘拐だったか。
もしもし、お嬢さんは大丈夫なんだろうな。人質を電話に出せ、声を聞かせろ。」
ピエール
「ダ~メ。お楽しみはまた、こ、ん、ど、ね💛。
次回一週間後にまた連絡するアル。
5千万円の身代金、これびた一文負けられないのコト。
じゃ、そこんところヨロシク。
OK!、baby、see you next week !!
バイバイのバーイ。」
効果音 プチ
少女
「おじさんすごーい、もう内海賢二なんか目じゃないよ。」
ピエール
「なんでこのお嬢ちゃんは、死んだ声優さんばかり知っているんだ。?・・・
うむ、俺もプロの声優いや、犯罪者として納得のいく仕事だった。
これもCHK声優センターのおかげだよ。
あの刑事も、犯人がどんな人物なのかを計りかねているだろう。
勝利の女神は俺に微笑えんでいるようだな。」
ところが次の日
効果音 ピーポーピーポー、ガチャ
刑事
「観念しろ誘拐犯、いやピエール五郎!!!」
ピエール
「くそ、なぜだ。
俺の演技は完ぺきだった、なのに何故俺が犯人だと判ったんだ?」
刑事
「確かに君の演技は完ぺきだったよ。
だが完璧すぎたんだ。
あれだけすばらしい演技を教え込めるのはCHK声優センターしか考えられなかったんだ。」
ピエール
「な、だんだとーーー。そうか。」
少女
「おじさん、誘拐ごっことっても楽しかったよ。
また今度やろうね。」
終劇
なおこのCMはフィクションであり、平尾元一、ピエール、CHK声優センター等実在する個人団体とは全く関係ありません。
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