苦しみの分だけ心に響く物語

物語は、主人公・達哉の元に1通の手紙が届くところから始まる。同じ手紙が、小学生のころ仲の良かった紗雪、弘大、雅臣の元にも届き、四人は秘密基地に集合した。すると突然、大きな地震が発生し、子どものころにタイムリープしてしまう…

すっごく面白かったです。ミステリー要素があるので、続きが気になりすぎてあっという間でした。

子どものころに戻ってしまった四人は、記憶が抜けていることに気が付く。思い出せないけど思い出さなきゃいけないと焦燥感にかられる彼らの気持ちや、小学生のころにやってしまったことへの後悔と罪悪感が痛いほど伝わってきます。読んでいてめちゃくちゃ苦しくなりました。

ですが、そんな苦しい展開があるからこそ、登場人物一人ひとりの想いが心に響きます。ある出来事がきっかけでバラバラになってしまった彼らの再生物語。決して明るい作品ではありませんが、切ないながらも心地良い読後感です。

是非読んでみてください!

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