パン屋の娘セルフィアと、第2王子のイオル。
身分は違えど仲の良い二人でしたが、ある時セルフィアに突然の悲劇が。
なんと彼女は誘拐された挙句、龍へ捧げる儀式の代役にされてしまったのです。
その上、儀式の途中で龍のいる谷底に転落。
どうしてセルフィアがこんな目にあわなければならないのか。
ここまででも十分すぎるほど波乱万丈なのですが、物語全体でみればまだ序章しすぎませんでした。
なんとか命を取り留めたセルフィアは、谷底で伝説となっている龍と出会うのですが、そこで知る王国の歴史の裏側。そして、思いがけない旅が始まるのです。
そして旅立つのは、セルフィアだけではありません。
第2王子イオル。セルフィアの身に何が起きたか知った彼もまた、その行方を追って旅に出たのです。
パン屋の娘と第2王子。身分も背負うべき責任も全く違えど、お互いを思う二人。
この旅の果てに、それぞれの運命が重なることはあるのでしょうか。
はるか昔、魔女に呪いをかけられたせいで永遠の冬が続いているシャルガータ王国。
そんな国にあるのパン屋さんの娘、セルフィアと、第二王子のイオルは幼馴染み。身分差はあっても、イオル王子はちょくちょく店に足を運んで、二人は仲良くしていました。
町娘と王子様が幼馴染みで仲がいいなんて、ドキドキのシチュエーションじゃないですか。
しかしある日、ほのぼのした毎日が一転。
王国に伝わるある儀式をやるはずだった令嬢がやりたくないと言いだし、どこで存在を知ったのかセルフィアを身代わりにしようと、あろうことか誘拐したのです。
とんでもないワガママ令嬢! 巻き込まれたセルフィアが可哀想です!
しかも儀式の最中、なんとセルフィアは崖から突き落とされてしまったのですが……。
もちろん命を落としてバッドエンドとはなりません。
ここからセルフィアの、やがてシャルガータ王国の未来を変える長い旅が始まったのです。
そしてイオル王子はイオル王子で、大好きな幼馴染みの一大事を知って彼女を探す。
この身分を超えてお互いのことを想う二人が本当に尊い!
パン屋の娘と王子様の旅の行く末を、見届けてください。