体育祭編

三十一話 体育祭(下準備回)

今日は待ちに待った(?)体育祭だ。



心の奥底で、ウキウキ(?)していたのか、

いつもよりはやく起きた。


しかも、今は5時前だ。


暇だから、寝よう。





というわけにはいかない。



実は、わたくし二度寝できない体質でしてね〜

これが意外に辛かったりする。





まぁそんなことは置いといて。




朝は、朝戸風が心地よい。





そんな風を受けながらコーヒーでも飲みたいと思い、一階にヨロヨロしながら降り、コーヒーを淹れた。




まだ早いので、誰も起きていない。




またニ階に戻り、ベランダに出た。


部屋から、椅子を持ってきて、そこに座り

足を組んだ。まるで大手の社長のように…



ズズズ。そう音を立て飲む。

熱く、少し苦味のある感覚がある。



なんか大人になった気分になる。




そこでふと

「大人ってなんなのかな」

という疑問が襲ってきた。




酒が飲めるようになったら大人?

それじゃあお酒が飲めない人は?

働いている人が大人?

二十歳になったら大人?



二十歳になって、お酒が飲めて、働いても、大人からは程遠い人は沢山いる。



じゃあ大人とはなんなんだろう。



なんか、変。




気分を変えるために、

バックからBluetooth wireless earphoneを取り出す。


 


そしてスマホと連動させ、耳に、はめる。



音楽アプリを起動させる。

(勿論違法アプリじゃなくて、お金払って聞けるものだよ)



自分のお気に入りのボックスのタップする。





そこにはこれでもかと○r.Childrenの曲が入っている。


どれにしようかと、スクロールしていると…




ピロリンッと音が鳴った。



スマホの上部には、



‘白井真奈’

“今日体育祭頑張ろうね!♪”



と表示されていた。


これぞ友達か…



しかし!池宮から来ない!




そこで手がスマホに触れた。


そして耳から、音が流れた。

そこで俺は、背筋がピンっとなった。


なぜなら、流れた曲があの神曲。


『not found』



という曲だったからだ。








ん〜いい曲だ。




と、風を感じたり、大人について考えていたり、コーヒーを飲んだり、曲を聴いているうちに、時計は6時を指していた。




優雅な時は早いものだなと感じた龍宝だった。




ジュー。


何かを焼くような音を感じるとともに、香ばしい匂いが鼻をかすめる。



一階に降りると、母親が台所で朝ごはんを作っていた。



「おはよ〜龍宝」

心地よい声が耳を通る。


おはようといつも通り返す。 



ん?と、こっちをみる母親。

「あれ今日なんかシャキッとしてるね〜」



「そう?あっ今日はやく起きたからね。」

そんなとこまで、わかるうちの母親。


流石としか言いようがない。

the母親だね。


「あら〜体育祭が楽しみなの〜?」

ニヤニヤしながら、煽り顔で言ってきた。



「ちがう ちがう ちがう ちがう ちがう ちがう〜」

反論する。



「またまた〜」



こりゃあ何言っても無駄だなぁと思った。




そこで話を変えた。



「母さん、今日来るの?」

そう体育祭に来るか。だ


「体育祭よね?」



「うん」



「来て欲しいの?」

今日はなかなかいじってくるな〜



「いや、どっちでもいいけど」



「今日仕事だけどぉ〜どうしてもっていうなら〜サボって行っちゃおうかな?」



「大丈夫。来なくていいよー」



「あら、つれない子ね。」



「あんたの子だよ。」



するとドタドタと音がした。


そしてリビングに妹の悠華が入ってきた。


「なになに〜!今日お兄ちゃん体育祭?」


「ああ、聞こえてたか。そうだよ」


「行こうかな〜」

チラチラと見ながら言ってくる。



ちょっとイジワルするか。


「いや悠華は大好きな子とデートでしょ?」

ニヤニヤして言ってやった。


「え!なんで知ってるの!?」

豆鉄砲を喰らったような顔をしている。


実は、昨日悠華の部屋からデートをするという声が聞こえたのだ。


聞こえちゃったのはしょーがないよな。



「にひひ〜」


「むぅ〜」


母親も笑っていた。



「でもね、お兄ちゃん!私はお兄ちゃんことも大好きだからね!」


あらかわいい。



頭をわしゃわしゃしてあげた。


気持ちよさそうにしていた。



家族愛は、置いといて、




朝ごはん食べ、いってくると告げ

玄関を出た。


体育祭かー、高校ではだな。



頑張ろう




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陰の人、昔は陽の人でした。 @kizuki6

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