忘却の彼方にあるものは

 主人公のもつ「絆の女神」の力は成功を約束する。ただしそれは仲間と共にあればこそ。絆が断たれれば力は失われ、同時にその根源たる存在も人々の記憶から消えてしまう。 誰かがそこにいた、というあやふやな感覚だけを置き去りにして──

 主人公カズトは「ロスト・ネーマー」。「絆の女神」にさえも忘れられ、しかし飄々と異世界を渡り歩く彼の冒険から目が離せない。