第13話
俺は周囲から変な目で見られるようになった。ダリウスのせいだ。困ったな。何か恥ずかしいぞ。
だが、周囲の評価が高まったという事は早期卒業も早まったという事だ。この調子で頑張ろう。
サラは今回負けて評価を下げてしまったけれど、天才なので大丈夫だろう。
そんな事を考えていると、意識を取り戻したアンドレラがやって来た。顎が無事治ったようだ。カレンちゃんの能力は素晴らしい。
「アルト。私に勝ったのだから約束忘れるなよ。今まで50人の男が私の体目当てで挑んで来たが、叶わなかった願望なのさ。だから、光栄の思うといいよ。50人の無念を存分にぶつけてくれ」
「よくわからないけど、50人の想いが募ってるのはわかります。とても凄く名誉な事で光栄だと思います」
「じゃあ、約束忘れるなよ。今夜早速だ。邪魔な天才魔術師は寝てるしな。騎士寮と魔法寮とのちょうど中間に大きな木がある。その中に実は私の秘密基地がある。簡単な衣食住が可能だ。そこで約束を果たそう」
「はい。楽しみにしています。アンドレラ先輩」
「お、ようやくその気になったかね。大丈夫だよ。私が1から教えてあげて立派な男にしてあげるよ」
「何だかよくわかりませんが、宜しくお願いします」
何か約束しちゃったぞ。何があるのか知らんけど。アンドレラはご機嫌で鼻歌混じりで帰って行った。
俺はそれから気絶したまま目覚めないサラを保健室まで連れて行って、起きるのを待った。
「アルトくん? 私、あの女に負けちゃったの?」
「ああ、サラの負けだよ」
「そっか。やっぱり幼い体より成長した体の方がいいよね。イシュミナやアンドレラみたいに」
「そうかな。俺は体より心が大切だと思うけど」
「そんなの綺麗事よ! 男は皆狼だからエッチな体の方がいいのよ!」
「何を怒ってるんだ? サラ」
「怒るに決まってるじゃないの! 私はあの女に負けてあなたを奪われたのよ! もう知らない。空間魔法で秘密の部屋に引きこもる!」
「待てよサラ! 訳がわからない。俺達は結婚するんだろ? 何で他の女を気にする必要がある。俺はお前がいればそれで1番幸せだ」
俺の言葉は届かなかった。サラは空間魔法で作った自分の部屋に引きこもってしまった。
仕方ないので、俺は寮の風呂に入って、サラが出てくるまで暇なのでアンドレラ先輩の秘密基地に向かった。秘密基地は男のロマン。一体どんな所だろう。ワクワクしてきた。色々なお宝を飾っていたりするのだろうか。
「アンドレ先輩。俺です。アルトです」
大きな木の前に到着すると、木が光って入口が出現した。ワクワクして興奮しながら俺は中に入った。すると、アンドレラ先輩は裸で大股を開いて仁王立ちしている。
アンドレラは普段は鎧を着ているのでわからなかったが、相当胸が大きい。よく外で運動しているのか、全身は日焼けしているが、胸と股間だけ白かった。
「アンドレラ先輩着替え中でしたか。失礼しました! 出直します」
「何を言ってるの。君を待ってたんだよ。全裸待機してね」
「裸で何をするんですか?」
「君は本当に何も知らないんだな。どうだい? 私の体の感想は」
「とても綺麗です。興奮します」
「あら、嬉しい。では、さっそく子作りを始めようか」
「あ、はい。それってどうやるんですか?」
「いい子だ。私が教えてあげる。全部1から全てのテクニックを使ってあげるね」
アンドレラ先輩の顔が近い。胸も俺の胸に当たっている。暖かくて柔らかくて少し弾力がある。
彼女の心臓の鼓動が伝わってくる。激しくドキドキしている。俺も連鎖するようにドキドキしてきた。股間も激しく盛り上がっている。何だろう。この不安なような嬉しいような不思議な気持ちは。
これは昔に経験ある気がして来たぞ。確か魔王もこんな感じに近づいてきて、凄い力で俺を芝生に押し倒してまたがって腰を下ろしてきた。その時と似た気持ちだ。これから何が起こるんだろうか。魔王は服を着ていたから、あれとは違うのだろうけど。裸でやる。わかった! 相撲だ! はっけよい、のこった!
幼くして重力魔法を覚えたんだが、俺って最強なのかな? ルンルン太郎 @rnrntarou2239
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