おまけの話
井波さんと外回り
「冴木君、井波さん外回りいってらっしゃい」
「「いってきます」」
部長の岡田さんに声をかけて会社を出た。
今日は井波さんと二人とふたりで外周りだ。
俺達はセールスマンなので、外周りをして商品を買ってもらえるようにお願いをしに行くのだ。
「そういえば、久しぶりですね、井波さんと外回り行くの」
「そうね、冴木君は最近四ノ宮君と行ってるもんね」
俺は新人の四ノ宮くんの指導係としているので、
井波さんとは最近一緒になることが少なかったので、ちょっと嬉しいな。
「午前中はまず、丸太商事の内田さんにアポ取ってあるから、丸太商事に行って午前中に2件回るわ」
内田さんは豪快に笑う陽気なおじさんで、距離感が雑な人だが、基本的には仕事もできる方なので、きっと大丈夫なはず。
「そうだ、午前中の仕事終わったら、お昼どこか食べに行かない」
「いいですね。賛成です」
「じゃあ決まりね。食べたいところ考えておいてね」
「わかりました」
午前中行くルートだと蕎麦やカツ丼、中華が
ベターかな。井波さん結構たくさん食べるから
カツ丼でもいいかな。
俺は昼飯を決め、井波さん後を付いて行った。
****
「冴木君頼しくなったよね。さっきの話し合いも率先して話を提案してたから、私特にすることなかったよ。」
「そうですかね。ありがとうございます。さすがに3、4年この仕事してますから、慣れてきたのでしょ
」
「そっか〜もうそんな経つんだね。早いなあ。1年目はあんなに初々しかったのにね。立派になってお姉さんは嬉しいよ。ウンウン」
「茶化さないで下さいよ、全く。新卒ならそんなもんでしょ」
俺達は昼飯にとんかつ屋をチョイスし、二人とも
ランチのとんかつ御膳ライス大盛りを注文した。
お昼時の為、スーツ姿のお客さんが多い。
「四ノ宮君の仕事ぶりはどう?」
「仕事覚えが早いですね、教えたこともきちんとやってくれます。沢渡とも仲良くてゲーム仲間らしいです」
「それは良かった。沢渡君は本当交友関係作るの早いわね」
「あいつは話し易いし気さくでいい奴ですから」
「君たちは相変わらず仲いいわね」
「まぁ、同期なので。北岡さんや丸さんと飲み会とか行かないですか」
「そうね、北君は部署違うし、丸ちゃんは家族いるでしょう。だから集まる機会は滅多にないわ。
だから、飲めるうちに飲んだ方がいいわよ」
「肝に銘じおきます」
確かに30代以降になると、それぞれのライフスタイルは変化する。昇進や部署移動、世帯を持ったりなど。3、4年目は昇任に必要な講習が組まれてると
井波さんか聞いたことがあるので、俺もいつかはそうなるのかもしれない。
「お待たせしました。とんかつ御膳でございます」
「そうしておきなさい。さぁいただきましょ」
おじさんとJK カズマ @zizelu
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