第19話

しかし、放課後。


校門のところで、俺のこと仁王立ちして待ってる女がいた。


俺はアイリと帰るつもりだから、

その女がなんと言おうと一緒に帰るつもりはなくて。


「シンジ、私と帰ろ?

妹と帰るなんてブラコンもいいとこ!

アイリちゃんもシンジもはっきり言って気持ち悪い!!」


アイリはユーコをきっと睨みつけた

だけで黙ってた。


俺は言ってやった。


「は?別にお前に迷惑かけてねぇし!

俺が誰と帰ろうが、俺の勝手だからな」


「失せろ...!」


気持ち悪い、


という言葉って俺、大嫌いだから。

ま、体調が悪い時は使うけどさ。

人に対して平気でキモいとか言う奴、

俺的に滅茶苦茶嫌いだからな。


強い言葉で、


「失せろ...」って言ってやったんだ。


そしたら、どうだ。


「なんで、彼女に向かってそれはないでしょ...!?」


また泣き出した。


「ほんと、面倒くせぇな、おまえ!

図書館で勉強しなきゃだろ!!俺と

帰ってる場合じゃねぇだろ!」


「大丈夫なの!行きたい国立大は、この前の模試で今、A判定だから!

余裕なのよ!ちょっとくらい遊んで、ホテルとかシンジと寝るために行ったっていいの!」


うえええ。

マジで頭痛さてきた。



それから、

抱きつかられたから、

俺は振り払って、林ユーコは

クラスマッチの時みたく、尻持ちをついた。


「キャっと...」


「お、おい、アイリ!

走るぞ...!」


「構ってられっか...!」


俺はアイリの手を握り、


猛ダッシュした。


背後から、


「兄妹で、手を繋ぐとか、マジでキモい!」


って聞こえてきたけど。


わりーけど、ガン無視だから。


更に


「いったーい!腰の骨折ったかも!」


って甘ったるい声も聞こえてきたけど。


甘ったるい声出せるなら、

無事だろ!って感じ!!




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眼鏡を外したらイケメンだということを ブラコンの妹だけが知っているんだが、 俺のこと馬鹿にしてくる美少女幼馴染にバレたらヤンデレ化しました。 雲川はるさめ @yukibounokeitai

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