第6話 論理的であって欲しい
映画にはいくつかヒットシリーズというのがある。
スター・ウォーズやターミネーター、名探偵コナンや釣りバカ日誌などぱっとおもいつくだけでも枚挙にいとまがない。
その中でも、もっとも好きなシリーズがハリーポッターシリーズです。
少年ハリー・ポッターがホグワーツ魔法魔術学園に通いながら、両親を殺したヴォルデモートと対決する物語です。
そのシリーズの中でももっとも好きなのがアズガバンの囚人です。
トリッキーでスピードのある絵の連続とゲイリー・オールドマンのきれた演技が魅力的です。監督が前二作とはかわって、キュアロン監督という方です。
前の二作とは作風が違い、個人的にシリーズ随一の面白さだと思います。
そんなハリー・ポッターですが気になる点が二つあります。
まず一つが魔法の原理です。
この世界では魔法は魔法使いだけが使えます。魔法の使えない人間はマグルと呼ばれ、差別の対象となっています。
また突然変異的に魔法をつかえる人間が生まれるようで、そんな人たちも汚れた血といって蔑まれます。
いやー、魔法使いの世界は血統主義の差別主義者が少なからずいるようです。
その最たる一家がマルフォイのドラコ家ですね。
それで魔法が発動する原理ですが、それは魔法使いだけができるというだけで、作中ではあまり語られません。
ほとんど生まれ持った才能によるところが多いようです。
とはいえ、学問的な要素もあり、薬学などは知識が重要なようです。
この魔法の原理なのですが、ファンタジー世界ではよくあるのが四大エレメンタルや神や悪魔、妖精の力をかりるというのが主流です。
ハリー・ポッターもこのへん、きっちりと説明して欲しいものです。
魔法のエネルギーはどこからきてどこにいくのか。
例えば炎の魔法を使ったらそのエネルギーはどこからきているのか。
魔法使いの才能だけというのはちょっと腑におちませんね。
その点、うまくやってるのが鋼の錬金術師だと思います。
あの世界では、質量保存の法則と等価交換というルールがあります。
ルールが明確に提示されることによって物語がリアルになると思うのです。
そのルールは現実にはあるものでなくて良いのです。読者や視聴者を納得させてくれればいいのです。
ハリー・ポッターも魔法のルールをその世界だけの独自ルールでいいので説明してほしかったです。
もうひとつは魔法の使えない人間、マグルの存在が低すぎることです。
ハリー・ポッターのそだった家であるダーズリー家もひどい描かれかたをします。
ハリーをいじめ、階段下にすまわせています。その反動か、いつも物語最後にはひどい仕打ちにあいます。
まあ、彼らは自業自得の部分もありますが、そうじて人間は力のない弱い存在として描かれます。
でもちょっとまってください。
人間ってそんなに弱いですか。
たとえば鍛えぬかれた人間ならば魔法使いが魔法を発動させる前に倒せるかもしれません。
魔法発動にはすくなくとも二回の動作が必要です。
呪文を唱え、杖をふる。
どうやら詠唱破棄とかはなさそうです。
その二つの動作のあいだに攻撃をできる人間もいるのではないでしょうか。
魔力を持たない人間が魔力を持つ人間に勝っていくのは胸があつくなりますね。
ブラッククローバーのアスタやBLEACHの更木剣八のようなキャラですね。
ハリー・ポッターの世界にも魔力はないが対等に戦えるカンフーの達人や忍者がいたらよかったのになという妄想が生まれます。
また人間には科学の力があります。
魔法使いはどうやら人間の科学力をきらっているふしがあります。
人間の科学力を使えば、魔法使いに十分対抗できると思うのです。
ファンスタックビーストの次回作にまあないと思いますが、魔法使いに対抗するアインシュタイン博士と日本の忍者が登場してほしいものです。
インプットされる物語 白鷺雨月 @sirasagiugethu
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