つまりね、言い換えればね。

恋をしてはいけない相手に恋をした。
その人は、自分が知らない世界──月まで連れて行ってくれるんじゃないかと思っていた。

「明子の未来を俺が制限してるみたい」
彼はそう言って、別れを告げた。

喫茶店にて、彼女は思い出す。
私を月に連れて行って。
つまりね、言い換えればね。

かぐや姫のうたたねなのかもしれないな?