第2話
赤子は母親によって『ユリ』と名付けられ、大切に育てられた。あの後父親は1度は戻って来たのだが、ユリの赤い目を見た途端、おぞましいものを見たかのような恐怖におののきながら出ていってしまった。
父親は村長の息子だった為、他にも妻がおり、そちらの方に行ってしまったらしい。元々母親であるキリエは妾として家を貰って住んでいたので、たまにしか来ない夫に対してそんなに期待もしてなかった節があった。それよりも、いつも一緒に居てくれる娘の方が何倍も愛しく、2人きりでも全然寂しくなかったのだ。一応妾なので、お手当ても貰えるし、親子二人食べていく分には困らなかったし、夫が居ない間の寂しさを紛らわすために作った家庭菜園もある。そうして二人は静かに慎ましく生活していた。
ユリは母親に愛されてスクスクと育ち、4歳になった。
母親が突然の病にかかり、そのまま儚くなってしまったのだ。たまたま近所の年寄りが見かねて父親に知らせに行くと、父親はやっぱりこの子は呪われているから母親が死んだのだと散々罵った挙句、このままユリを放っておくと村全体が呪われるとばかりに村から追い出したのだった。
村から追い出され、ユリは1人、森の中へと入っていったのだった。
棄てられたアルビノ少女はドラゴンに溺愛される 栗原猫 @naoko755
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。棄てられたアルビノ少女はドラゴンに溺愛されるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます