漢字源改訂第六版:文字について
漢字源改訂第六版(Gakken)に収録されている「漢字および字源・語源について」を読んだ。
最初期の象形文字は図形と意味が一致していたが、文字としての利便性を追及した結果、ほとんどの漢字は、意味のイメージを暗示させる図形(文字)となった。
そのような文字の意味は、基本的に文字の組み合わせ、文章によって確定される。
それぞれの漢字には、他の漢字とその漢字を分ける、相対的に見た場合の独自なイメージがある(それがなければ存在する必要がない)。しかし、あるのはイメージだけで、意味が確定されるのは文章に埋め込まれた時だけだ。
そもそも人の心や感情をそのまま言葉にすることはできない。必ず狂いが生じる。
その時、漢字という不安定なツールを使っていることを我々は前提として意識しておく必要がある。
と書いたが、以上は西欧の言語にも似たようなことが言える。
言葉は所詮、記号に過ぎない。
最後に、アルファベットは表音文字と言われるが、ほとんどの言語はアルファベットのまま発音しても通じない。
単語が示しているのは発音の要点である。
漢字が意味の要点のみを示しているように。
文章は所詮、発話の要点をまとめたものに過ぎない。
本の感想:哲学・宗教・マンガ 青切 @aogiri
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