第5話 俺の役職はとんでもないものらしい

「で、君を呼んだ理由なんだけど…」

「それさっきも聞きましたよ?3分経ったら動けなくなるからでしょ?」

「あーそれねー、嘘」

「!!?」

「なんか嘘つきたくなっちゃってw」

「女神がそんな感じでいいんですかね⁉︎」

ボロッボロボロッ(女神の概念が崩れる音)

「女神はー、自営業だからー、雇い止めとかされる心配ないしー、どれだけふざけたっていいってことよ!」

「…どーでもいいんでさっさと俺を呼んだ理由を説明してくれませんかね⁉︎」

「聞いて驚くんじゃないぞ〜、君は勇者の『男除け』だ〜」

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「勇者っていうのは〜、とーっても強いから〜、子供も強くなれると信じて〜、生殖をしようとするんだよ〜、だから〜、それを守るために〜、君には〜、“偽装恋人”をやってほしんだよ〜」

「ヤダ!こいつなんかいくらでもヤられちまえ!」

「君ひどいこと言うね⁉︎この子がどうなっても良いって言うの⁉︎」

「どうにでもなれこんな奴!」

「何で⁉︎何でなの⁉︎この女神のお願いなのに⁉︎」

「お前が俺の女神の理想像からかけ離れてるだよ!」

「君も強くなれるかもしれないのに!」

ん…?この自称女神今何つった?

「詳しく」

「君たちが今から行く世界は“剣と素手の世界”なんだけど、そこではレベル制でレベルを上げれば能力値が上がって強くなれるって訳」

「とりあえず聞くけど“剣と素手の世界”って何?何で素手なの?普通は“剣と魔法の世界じゃないの?」

「君の認識が間違ってるんだよ〜、魔法っていうのは〜、魔法使いしか使えないものなんだけど〜、最強だから〜、魔法使いが〜、勇者よりも〜、強くなっちゃう訳〜、それは困るから〜、私がこの世界から〜、魔法を消したって訳〜」

「じゃあ今は勇者が最強ってことか?」

「そういうこと〜」

「だから子作りしたい人が多いと」

「そういうこと〜」

「だから戦力を減らさないように俺に“偽装恋人”をやって欲しいと」

「そういうこと〜」

「…わかりました、引き受けますよ」

「ほんと⁉︎ありがとう!」

「だって断っても力づくでやらせようとするでしょ?」

「あはは…そんなことないよ?」

「やるんですね」

「だってしょうがないじゃん!世界が終わるのと一人が苦しむのだったら一人が苦しんだ方がいいじゃん!」

「はいはい分かりました、早くあっちの世界に送ってください」

「じゃあ送るよ〜、困ったことがあったら頭の中で呼びかけてね〜、きっちり答えるから〜」

俺たちは光の中に包まれた…!

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異世界転生したからと言ってハーレムができる訳じゃない! ニラ @63164

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