矢島健の放課後
下校途中、星川駅の大通りを歩く俺達三人は佐々木の提案により、遊びに行くことなった。何気にこの三人で初かもしれない。
「どこ遊びに行きたい?私カラオケが行きたいな。
うるさくしても気にならないし、お菓子とか
持ち込めるじゃん」
「確かに個室で多少うるさくしていいという利点はデカイな。だが俺は曲振られても歌わないぞ」
アニソンやボカロしか知らないからな。皆知らない曲歌って「それなってなんの曲」「〇〇の主題歌」「へぇ~そうなんだ」で終わる不毛な会話しかできんぞ俺。てか◯津や髭◯とか最近のPOPソング難過ぎるだろう。音程取れないよ。
「ええ〜、やじまーが歌う所ちょっと見てみたかったけどな。美奈子は何か行きたい所ある?」
「私は、そうね。喫茶店やファミレスがいいわね。
会話をするなら無難だとは思うのだけど」
飯食ったり、お茶するのも遊び含まれるな。
あ~パフェ食いてぇ。
「美奈子はファミレス系ね。やじまーは?」
「俺か?そうだな、、、ゲーセンだな」
「ゲーセン、、ゲームセンターのことよね?私あまりそういう所行かないからわかないのだけど。何があるのかしら」
まじか、ゲーセンは子供の遊び場として誰もが通ると思ったが、桜井のようないいところのお嬢様には縁がないのかもしれない。
「そうなのか。ゲーセンは金払ってゲームする場所だな。例えばクレーンゲームはアームが弱くて景品が取れにくい、メダルゲーはメダルがすぐに解けてメダルが増えない。格ゲーは対戦相手がハメ技するのがムカつく、リズムゲーは猛者が一定いて若干引く」
「ねぇ、全くゲーセンの説明になってないよそれ!」
「ほぼ私怨が混じってあまり分からなかったのだけど」
俺の説明に若干引いて、二人が俺から少し距離を置いた。しまったつい熱を込めてしまった。
「ごほん。とにかくだ、色々なゲームある所がゲーセンだ」
「一気に説明が雑になったわね。本当にこの男、文系科目が得意なのかしら」
「まぁまぁじゃあ〜さ、とりあえずゲーセン行ってみよう。あたしクレーンゲー好きなんだよね」
「OK。そうするか」
「そうね。矢島君の説明が不十分だからどういう所か自分の目で確かめないと」
マジでこいつ一言多いな。
佐々木が舵を取っておかげで一旦行く場所は決まった。こういう場回しは友達の多い佐々木がいてくれて助かる。
俺達はゲーセンに向かった。
未完の青春 カズマ @zizelu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。未完の青春の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます