第7話神からのありがた〜いお話2

『今からみんなの目の前に紙を送ることにするね。5、4、3、2、1―――0!!!』


 のんきなカウントダウンとともに目の前にB5ほどのサイズの真っ黒な見たことあるような紙がひらひらとなにもないところから降ってきた。


 それはまさに……それはまさに……例えが思いつかない。


 心の準備なしに人生が変わるかもしれないであろう紙が出てきた上に『手紙に入ってるのかな?』と思っていたが普通にピラ紙一枚、しかも数字が見える状態で落ちたきたせいで、なんというか……


 神のカウントダウンのときに覚悟ぐらいしろよ!と思うかもだが、思っていた以上にのんきで気が抜けるようなカウントダウンで覚悟を持つ要素がどこにもなかった。

 もっと神妙な雰囲気を出してほしかった。出されたら出されたで困るけど。


 だが、俺以外のクラスメイト――主に悪かったであろう奴らが見なくてもわかるくらい(俺の席は一番前から2番め)落胆している。

 

「よっしゃ!俺フォース!」

「え〜私サードなんだけど!」

「俺が守ってやるから安心しろ!」

「ごめん普通に無理。」


「「「ワハハハ」」」


 笑い声がこだまする。うるさい。


 俺の能力の強さ?ランク?レート?呼び方はわからないが、とりあえずレートと呼ぶことにして、俺のレートはクロス、最上級のCチャンプ?が一人らしいので、実質一番強い能力だ。


 自分の能力がなんでこのレートになったのかもちゃんと書かれている。

 このレートになった理由というよりは、おそらくこのレートを決める際の基準にしたであろう情報がレートを分けるときとは違い、Ⅰ〜Ⅴ、Ⅹ、CではなくⅠ〜Ⅹで示されていた。

 もしかしたらCや他の数も使われているかも知らんが、そんな事知らん。


 確かCはローマ数字で100かなんかだったと思うので、ほぼいないだろ。


――――――――――――――――――

HIRO

YOURS:Ⅹ


基準(あなたの能力のみで示しています。)

戦闘   Ⅷ

補助   Ⅵ

日常   Ⅸ

他者   Ⅳ

自己   Ⅸ

モンスター   Ⅴ

対人   Ⅶ

防御   Ⅹ

移動   Ⅲ

攻撃   Ⅱ

速度   Ⅹ

成長   Ⅷ

退化   Ⅰ

物理   Ⅷ

特殊   Ⅵ


RANK:328/10B



――――――――――――――――――――――――


 成長と退化の両方があることは怖いが、そんなことより気になることがある。

RANKのことだ。

 10Bとはおそらく、10Billionのことだと思う。間違ってたらすまん。

 明らかに人口よりも数字が大きい。ということは人類以外にも能力を持っている生物がいるかも知れないということだ。


 神はものとは言ったが、『人』とは言っていない。


ま、俺には多分関係ないが……


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時空操作は最強です〜最初は弱すぎて一気に覚醒するかと思いきや初っ端から強かったです〜 椿流生{つばきるい} @rui411

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