雪色の、ロマンティックSFです。

「アイリーン、君も、横になれ」

 半裸のアイリーンはその俺の声に、静かにその身体を雪の中に横たえた。俺とアイリーンは隣り合って雪原に寝っ転がり、白い空に視線を投げた。

「綺麗だな、アイリーン」

「オスカー、私にはその意味が分かりかねます」

「いいんだ、俺は、そういう君を、愛している」

                    (「我は女神と心中す」本文より)